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» 2010年02月24日 13時23分 公開

iPhoneで制御する4ローターARヘリ――「Parrot AR.Drone」に触ってきた (2/2)

[松尾公也,ITmedia]
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画像 室内用ハルを装着して飛行中のAR.Drone。左下にあるのは黒い丸で構成された2Dタグと、オレンジとグリーンの3Dタグ

 iPhoneの操作アプリを使う前に、Ad-Hocネットワークのネゴシエーションを行う。そして、操縦用アプリを立ち上げる。下部に離陸・着陸ボタン。最初は離陸と着陸がトグルだということに気づかず、押しっぱなしにしていたためなかなか離陸しなかったが、分かると簡単。離陸すると1メートルの高度で静止する。画面右側には上昇と下降用ボタン。左側には左回転、右回転ボタンが配置され、その間にはもう1つのボタンがある。そのボタンを押しながらiPhoneを傾けるとAR.Droneは傾き、前進・後退したり、左右に動いたりするのだ。これを使えばiPhoneゲームみたいに直感的なやり方でAR.Droneを動かすことができる。これは楽しい。

 楽しいはずだったのだが、わたしはiPhoneを傾けすぎて墜落させてしまった……。操縦にトライしたほとんどの人たちは苦労なく飛ばしているから、わたしだけがやりすぎてしまったらしい。フェイルセーフ機能を備えた超簡単モードがあってもいいかもしれない。まあ、ハルがあるため、少々落下させても壊れることはなさそうなので、あまり緊張感なくプレイできた。

 今回は数分使っただけだが、自分のものになったら、こんなことをやりたいという夢がある。

 公園や歩道をAR.Droneちゃんを連れて散歩させたい。自分の後ろ3メートルくらい上空に浮かんでいるAR.Drone。iPhoneを覗き込むと、そこにドラゴンとかハロとかミクとかが自分の後ろ頭の上に浮遊している様子が見える。

 自分がかぶっている帽子がマーカー代わりになり、AR.Droneは必ず一定の距離でついてくる。上空から見守ってくれるなんて、背後霊とかスタンドっぽい感じだ。ハルをそれっぽくして、専用アプリが開発されれば空飛ぶペット、リアルスタンド、物理的背後霊としてブレイクするのではないだろうか。

 AR.Droneのオフ会にはそれぞれが独自のハルと、カスタマイズされた拡張現実アバターを持ち寄って自慢するのだ。もちろんそこには確実に痛ハルがあるだろう。

 へたすると軍事転用できそうなスペックであり、実際にそういうオファーもあったという。Parrotのグループマーケティング担当副社長であるクリスティーナ・サンツ氏によれば、「安全なほうにいたい」と、同社は拒否しているそうだ。コンシューマー向けを突き進んでほしいものだ。

で、いつ手に入る?

 価格、発売時期は?の問いに、「あなたならいくらの価格をつけますか?」とサンツ氏は返す。まだ価格は決まっていない。発売は今年の後半のどこか。

 判明したのは、発売時にAR.DroneのコントローラになるのがiPhoneとiPod touchということ。AndroidなどのWi-Fiを使ったデバイスでも原理的には可能だが、少なくとも今年中はiPhoneがなければ操縦することはできない。iPadならば画面が大きくて便利なのだがそれもまだだ。これはちょっと残念。

 最後にAR.Droneのスペックをまとめておこう。

・バッテリー:1000mAh、11.1Vのリチウムイオン・ポリマーバッテリー。コックピットの内側に収納

・飛行時間:現在のところ、自動飛行モードで15分間。チャージは90分。取り替えは数秒で可能だ

・重量:ハル(シールド)装着時に400グラム、なしで360グラム

・大きさ:ハル装着時で52.5×51.5センチ、なしで45×29センチ

・素材:カーボンファイバーとPA66プラスチック

・モーター:3500rpm、15ワット、ブラシレスモーター(ユーザーが変更することも可能)

・OS:Linux(携帯電話の組み込み系)

・CPU:ARM9/468MHz

・メモリ:DDR 128Mバイト/200MHz

・Wi-Fi:IEEE 802.11b/g

・水平カメラ:本体前方に設置される。CMOSセンサー、画角93度、640×480/15fps、5メートル以内のタグ認識、iPhone画面にビデオフィードバック、画像をiPhoneにエンコード&ストリーミング転送

・垂直カメラ:本体下部に設置され、慣性計測ユニットと連結。CMOSセンサー、画角64度、176×144/60fps。秒速10メートル風による横揺れは補正

・MEMS(マイクロマシン技術)による慣性誘導:3軸加速度センサー、2軸ジャイロスコープ、1軸偏揺れ精密ジャイロスコープ

・超音波高度計:高度安定飛行、発信周波数40kHz、到達距離6メートル

・安全性:接触時にはプロペラを自動ロック

・飛行速度:秒速5メートル、時速18キロ(ハルを装着しない状態)

 欲しいと思ったら、今年後半に向けて貯金を始めておこう。その間にiPadとか第4世代iPhoneとかが発売されるだろうからなかなかたまらないとは思うが。

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