Web利用に特化したタブレット型デバイス「JooJoo」の日本向け販売が5月21日始まった。Webサイトからの直販のみで、価格は4万4999円。6月1日以降に配送するとしている。コールドスタートから9秒で起動してネットにアクセスでき、iPadより大きなディスプレイでHD動画を楽しめる点などが売りだ。
販売するのはシンガポールのFusion Garage。発表会場で披露されたJooJooは、日本語Webサイトは表示できるものの、日本語の入力はできなかった。チャンドラセカル・ラサクリシュナンCEOは「日本語入力はできる」と断言しており、日本向けに出荷する製品では日本語IMEが利用できるという。
JooJooはiPadと同様のピュアタブレットデバイスだが、サイズは32.5(高さ)×19.8(幅)×1.8(厚さ)センチ・重さ1.1キロと、iPadの24.28(高さ)×18.97(幅)×1.34(厚さ)センチ・重さ680グラム(Wi-Fiモデル)と比べ大きく、重い。
その分、搭載する液晶ディスプレイは12.1インチ(1366×768ピクセル)と、iPadの9.7インチ(1024×768ピクセル)より大型でワイドなのが特徴だ。タッチ操作(静電容量方式)に対応し、マルチタッチにも対応している。
同社が開発したというLinuxベースのOSとWebkitによるWebブラウザを搭載しているが、基本的にはOSとブラウザそのものは意識せず、各サイトのブックマークをアプリのようなアイコンで表し、これを起動することでwbを利用するというコンセプトになっている。ラサクリシュナンCEOは「インターネット全体がアプリストアのようなもの」と説明する。
Flash(10.1)の表示も可能で、Javaにも対応。YouTubeなどの動画再生やGoogle Docs、Facebook、Twitterなど、Webブラウザで使えるサービスは基本的に利用できる。ラサクリシュナンCEOは「われわれはオープンスタンダードに基づいている。iPadのようにクローズドではない」という。
CPUはIntelのAtom、チップセットはNVIDIAのIONを採用し、1Gバイトメモリと4GバイトSSDを搭載している。デモでは各種動作はスムーズで、HD動画も問題なく表示されていた。
通信はWi-Fi(IEEE 802.11b/g)で行い、通信時のバッテリー持続時間は最大5時間。Bluetooth 2.1+EDR、USBポートも備え、USBポートにはキーボードやマウスを接続して操作できるとしている。ビデオ会話用のカメラ(130万画素)も備えている。
このタブレット型デバイスは「CrunchPad」と呼ばれていたものに似ているが、CrunchPadは外部からはうかがい知れない経緯により計画が中止になり、Fusion Garageは別の製品「JooJoo」として米国(499ドル)で3月に、欧州でも4月に発売した。
一部報道によると、米国では予約受付スタートから2カ月間の先行予約台数が90台にとどまったというが、ラサクリシュナンCEOは「販売実績は公開していないが、われわれは満足している」という。
今後は3G版も計画しており、日本でも携帯電話事業者と話をしているという。
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