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Web特化のタブレット「JooJoo」、日本から購入可能に 4万4999円

» 2010年05月21日 19時00分 公開
[ITmedia]

 Web利用に特化したタブレット型デバイス「JooJoo」の日本向け販売が5月21日始まった。Webサイトからの直販のみで、価格は4万4999円。6月1日以降に配送するとしている。コールドスタートから9秒で起動してネットにアクセスでき、iPadより大きなディスプレイでHD動画を楽しめる点などが売りだ。

photo JooJoo。西アフリカではマジカルなものを「juju」と呼ぶことから「ユーザーは魔法を欲しがっている。joojooはタッチ1つでネットにアクセスできる世界に導く」という

 販売するのはシンガポールのFusion Garage。発表会場で披露されたJooJooは、日本語Webサイトは表示できるものの、日本語の入力はできなかった。チャンドラセカル・ラサクリシュナンCEOは「日本語入力はできる」と断言しており、日本向けに出荷する製品では日本語IMEが利用できるという。

photo 日本語のYouTubeも表示されている(テキストが微妙な明朝体なのが気になるが)

Webの利用に特化したピュアタブレット

photo ラサクリシュナンCEO

 JooJooはiPadと同様のピュアタブレットデバイスだが、サイズは32.5(高さ)×19.8(幅)×1.8(厚さ)センチ・重さ1.1キロと、iPadの24.28(高さ)×18.97(幅)×1.34(厚さ)センチ・重さ680グラム(Wi-Fiモデル)と比べ大きく、重い。

 その分、搭載する液晶ディスプレイは12.1インチ(1366×768ピクセル)と、iPadの9.7インチ(1024×768ピクセル)より大型でワイドなのが特徴だ。タッチ操作(静電容量方式)に対応し、マルチタッチにも対応している。

 同社が開発したというLinuxベースのOSとWebkitによるWebブラウザを搭載しているが、基本的にはOSとブラウザそのものは意識せず、各サイトのブックマークをアプリのようなアイコンで表し、これを起動することでwbを利用するというコンセプトになっている。ラサクリシュナンCEOは「インターネット全体がアプリストアのようなもの」と説明する。

 Flash(10.1)の表示も可能で、Javaにも対応。YouTubeなどの動画再生やGoogle Docs、Facebook、Twitterなど、Webブラウザで使えるサービスは基本的に利用できる。ラサクリシュナンCEOは「われわれはオープンスタンダードに基づいている。iPadのようにクローズドではない」という。

photophotophoto 各サイトへのショートカットがアプリアイコンのように並んでいる。入力はソフトキーボードで行い、慣れればタッチタイプもできそうだ。HD動画の再生はなめらか
photo 縦位置にすれば自動的に表示も切り替わる

 CPUはIntelのAtom、チップセットはNVIDIAのIONを採用し、1Gバイトメモリと4GバイトSSDを搭載している。デモでは各種動作はスムーズで、HD動画も問題なく表示されていた。

 通信はWi-Fi(IEEE 802.11b/g)で行い、通信時のバッテリー持続時間は最大5時間。Bluetooth 2.1+EDR、USBポートも備え、USBポートにはキーボードやマウスを接続して操作できるとしている。ビデオ会話用のカメラ(130万画素)も備えている。

 このタブレット型デバイスは「CrunchPad」と呼ばれていたものに似ているが、CrunchPadは外部からはうかがい知れない経緯により計画が中止になり、Fusion Garageは別の製品「JooJoo」として米国(499ドル)で3月に、欧州でも4月に発売した。

 一部報道によると、米国では予約受付スタートから2カ月間の先行予約台数が90台にとどまったというが、ラサクリシュナンCEOは「販売実績は公開していないが、われわれは満足している」という。

 今後は3G版も計画しており、日本でも携帯電話事業者と話をしているという。

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