アクセスの4割が日本から カナダ製Twitterクライアント「HootSuite」日本語版公開へ
人気のTwitterクライアント「HootSuite」の日本語版が、7月ごろに公開される。英語のみのサービスにも関わらず、全トラフィックの38%が日本から。このほど日本語サポートサイトも公開した。
「日本語版もなく、日本で一切プロモーションしていないにも関わらず、日本人にたくさん使ってもらい、驚いている」――5月下旬に初来日したカナダHootSuiteのライアン・ホルムズCEO(35)は驚いた様子でこう話す。
「@kazuyo_k」が宣伝してくれた
HootSuiteは、TwitterやFacebook、MySpace、LinkedInといったSNSのアカウントを登録し、更新情報をチェックしたり、まとめて書き込んだりできるWebクライアント。iPhoneアプリ、Androidアプリもあり、世界の登録ユーザーは約100万人という。iPad版も開発中で、近く公開する予定だ。
Twitterのリプライやリストなどを別々のタイムラインに分け、一画面に並べて表示したり、複数のTwitterアカウントを登録してタブで切り替えたり、ツイート投稿時にURLを短縮したり――といったことも可能で、日本ではTwitterクライアントとして使う人が多い。
日本語版もなく、日本で一切宣伝していないにも関わらず、日本からのトラフィックは全体の38%と、米国(40%)に次ぐ2位。「@kazuyo_kというアカウントのユーザー(勝間和代さん)など、日本の有名Twitterユーザーが広めてくれた」とホルムズCEOは話す。
勝間さんはTwitterやブログでHootSuiteを推奨。コグレマサトさんが運営する人気ブログ「ネタフル」でも「高機能すぎてヤバイ」と紹介されるなど、有名ブロガーにも取り上げられ、人気が高まった。
社内ツールとして開発 「Hoot」はフクロウの鳴き声
HootSuiteはもともと、ホルムズCEOが創業したマーケティング代理店Invoke Mediaの社内向けツール。クライアント企業のSNSアカウントを効率的に管理するために2008年12月、社内のチームで開発した。
HootSuiteという名前にしたのは、「フクロウが好きだから」。「Hoot」はふくろうの鳴き声の擬音語で、HootSuite専用の短縮URLツール「Ow.ly」も、ふくろうの「Owl」から取った。アイコンやバナーに表示されるイメージキャラクターもフクロウだ。
「自分たちが欲しかったものは、ほかの人も欲しいに違いない」と考え、HootSuiteは一般にも開放。友人などに知らせたところ口コミで広がり、ユーザーは1年半で100万人に達した。日本からのユーザーは、ここ2カ月ほどで急増したという。
日本語のサポートサイト「HootSuite Japan」もこのほどオープン。同社の日本人がカナダから日本語で更新している。Web版HootSuiteは7月ごろ日本語版を提供予定で、iPhoneアプリはすでに日本語化している。mixiやGREEなど、日本のSNSへの対応も検討している。
携帯電話にも対応したい考えで、今回、ソフトバンクモバイルの孫正義社長に呼ばれて来日した。「日本のケータイについては調査中。日本のモバイルを理解するには、まずケータイを理解しないと」
来日中にはユーザー交流イベントに参加したり、技術者向け交流会でプレゼンテーションしたり――といったスケジュールもこなし、日本のユーザーにHootSuiteをアピールした。
ビジネスモデルは「フリーミアム」
「HootSuiteはフリーミアムモデルだ」。Webからの利用は無料。iPhoneアプリ、Androidアプリは、広告入りの無料版と広告なしの有料版(350円)がある。「有料版の収入は伸びているが、メインの収益源には考えていない」という。
メインは企業向け有料プランだ。数カ月後に出す計画で、Google AnalyticsやSiteCatalystなど主要なアクセス解析ツールと連携したり、大量のアカウントを一括管理できたり――といった機能を追加。月額100ドル以下で提供したいという。
米Twitterが提供する公式ソフトを含め、Twitterクライアントはさまざまにあるが、「ソーシャルメディアマーケティングを行う企業や、パワーユーザーが求める機能に特化する」ことで差別化するという。
16歳で起業
ホルムズCEOは起業家で、最初にビジネスを手掛けたのは16歳のころ。インクの入った弾丸を撃ち出す「ペイント銃」を使った競技「ペイントボール」関連ビジネスを成功させた。その後、ピザレストランも開店させたという。
2000年には、ペイントボール関連賞品を売るECサイトのマーケティング代理店としてInvoke Mediaを設立。そこでHootSuiteを開発し、別会社として分離させた――という流れだ。
日本のTwitterマーケットには期待している。「ソーシャルメディアマーケットは成長しており、日本のTwitter市場は米国より半年~8カ月遅れている。日本のTwitter市場は、米国より大きくなる可能性がある」
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