NHN Japanは7月26日、PCと携帯電話に対応したゲームコミュニティー「ハンゲーム」向けアプリケーションを外部開発者が制作できるプラットフォームを開放した。同日、ハンゲームのAndroidアプリを公開。iPhoneアプリも近日中に公開予定で、Android/iPhoneアプリのプラットフォームも開放する。
アプリプラットフォームとしては「mixi」「GREE」「モバゲータウン」が先行しているが、「NAVER」「livedoor」などグループ各社のサイトからの集客力や、スマートフォン対応といった強みを生かし、他社を追撃する。
プレイヤーの位置情報や利用時間とゲームを組み合わせ、クーポンなどを発行する機能「イマコレ」も発表。プレイヤーの日常と結びついたリアルタイム性の高いゲーム「リアゲー」として、今後ハンゲーム内で強化していく。
OpenSocialに準拠したAPIに加え、アバター情報の取得や決済をサポートするAPI、リアゲーを開発するためのAPIなどを開放した。アイテム課金から収益を得る計画で、開発者には売り上げの8割を還元する。
子会社のライブドアと協力し、サーバなどのインフラを月額1万円から提供するサービスを提供。ハンゲーム向けアプリを簡単に開発できる専用ツール「GameOVEN」(年内に公開予定)などとあわせて開発者を支援する。
参加するソーシャルアプリプロバイダー(SAP)は、専用サイト「NHN Partners Center」で募集中。当初は企業限定だが、GameOVENをリリースするタイミングで個人にも開放する予定だ。
mixi、GREE、モバゲーなど先行するアプリプラットフォームとハンゲームの違いは、PC・携帯電話だけでなく、スマートフォンからも利用できる点だ。同日公開したAndroidアプリに加え、iPhoneアプリ(現在App Storeに申請中)を近日中に公開する予定。「1つのIDで、PC、携帯、スマートフォンから利用できるアプリプラットフォームは世界初」とNHN Japanの森川亮社長は胸を張る。
ハンゲームの累積登録ID数は3500万、月間ページビュー(PV)は18億6000万。NAVER(月間6300万PV)やlivedoor(月間38億PV)といったグループ各社のサービスと連携して集客していく。livedoorとハンゲームのプラットフォームを連携させたサービスを年内に公開する予定だ。
ハンゲームのPC版には、他社製ゲームをプレイできる「じっくりゲーム」というコーナーがあり、スクウェア・エニックスなど70社がゲームを提供している。70社はオープン化に賛同しており、オープンプラットフォームへのゲーム提供も予定しているという。
ハンゲームのオープン化と合わせて、「リアゲー」を強化することも明らかにした。リアゲーとは、プレイヤーの日常と結びついたリアルタイム性の高いゲームという意味。プレイヤーの位置情報や利用時間とゲームを組み合わせ、クーポンなどを発行する機能「イマコレ」などを提供する。
同日から、イマコレを使って宅配ピザ「PIZZA-LA」の割引券をプレゼントするキャンペーンを始めたほか、現実世界で雨が降るとキャラが成長するゲーム「ねんどん」を公開。時間によってキャラが強くなるRPG「トライフルストーリー」を9月に提供する予定だ。
森川社長は、ネット業界ではTwitterやUstreamのような「リアルタイムという新しい潮流が起こっている」と紹介し、ゲーム業界では、ソーシャルゲームに位置情報などを合わせて「今を楽しむ“リアゲー”が、次の潮流になると確信している」と話した。
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