米Intelは7月27日、シリコンベースの光データ伝送技術(シリコンフォトニクス)を使い、50Gbpsでのデータ伝送に成功したと発表した。従来の銅配線から、光ファイバーを使ったデータ伝送への移行に向けた新たな一歩としている。
現在、回路基板上のデータ伝送には銅配線が使われているが、銅配線には容量や到達距離に限界があり、高速で長距離伝送が可能な光データ伝送に目が向けられている。現行の光データ伝送技術はガリウムヒ素などの素材を使っており、コストが高いが、Intelの技術は低コストのシリコンを使っている。
「世界初のシリコンフォトニクスによる50Gbpsデータ伝送の成功は、フォトニクスをシリコン化し、未来のPC、サーバ、家電で広帯域、低コストの光通信を実現するという当社の長期的なビジョンにおける重要な成果だ」とIntelのジャスティン・ラトナーCTO(最高技術責任者)は述べている。
Intelが今回実現した50Gbpsというデータ転送速度は、銅配線の数倍早く、HD映画1本を1秒で送信できるという。同社はさらなる高速化にも取り組んでいる。
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