MicrosoftのIR担当ジェネラルマネジャー、ビル・コーフォード氏は、Windows Phone 7とタブレットPCについて、8月10日にボストンで開催されたOppenheimer Annual Technology, Media & Telecommunications Conferenceで語った。スマートフォンとタブレットは、Microsoftが短中期的に市場シェア獲得を――次第に声高に――唱えている2つの分野だ。
同氏はまた、Windows 7が2009年10月の発売以来、約1億7500万本売れたことも聴衆に語った。
だが同氏はすぐにMicrosoftのモバイル戦略をクローズアップし、Windows Phone 7が「今年後半」に立ち上げられるだろうと語ったと、Microsoftが公開した講演記録には記されている。同氏は、Windows Phone 7はユーザーにビジネス向けの機能とコンシューマー向けの機能をバランス良く提供することで市場シェアを獲得すると示唆した。同OSは「Office」「Games」などテーマごとのハブにアプリケーションとWebコンテンツをまとめている。
特にビジネス向け機能は、Windows Phone 7の魅力に不可欠とMicrosoftはとらえている。
「みなさんがExchangeを使っているのかどうか、Officeツールを使っているのかどうか知らないが、率直に言ってこれら機能の統合は類がない」とコーフォード氏は言う。「わたしはAndroid携帯を使っていないので、Androidにそういう機能があるか分からない。たぶんないと思う」
しかし、コンシューマー向け機能も重要な要素となるだろう。
「皆が使っている、そして皆がこれまでWindows Mobileプラットフォームで使ってきたエンタープライズ向けのツールと機能をたくさん盛り込み、コンシューマー向け機能を加えた」と同氏は言う。コンシューマー向けには、Facebook、Xbox LIVE、Zune機能などを統合したという。
その後講演の内容はコンシューマー向けタブレットに移った。AppleのiPadが大成功して以来、多数のメーカーがこの分野への参入計画を発表している。だがHewlett-Packard(HP)がPalmとタブレットに適した同社のwebOSを買収し、ほかの企業がGoogle AndroidをタブレットOSの候補として検討していると公に表明していることから、Windows 7がタブレット向けOSになれるかどうかをめぐってMicrosoftはやや守勢に立たされている。
Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは7月のWorldwide Partner Conferenceの基調講演で、タブレットは「当社にとってきわめて重要な分野」であり、「各種のWindows 7スレート」を推進すると語った。その数週間後の金融アナリスト向け説明会で、同氏はWindows 7タブレットに、2011年登場予定のIntelのOak Trailプロセッサが搭載されると示唆したが、発売日については明言しなかった。
コーフォード氏はボストンでの講演で、バルマー氏の主張をあらためて強調した。
「われわれは新たなカテゴリーとしてタブレットに集中している」と同氏は言う。「IntelはOak Trailを年の初めに投入する。多数の新しい機能を提供するだろう。バッテリー駆動時間をよりよく活用できるようになるかどうかといったことが、このカテゴリーを前進させる一助となる」
同氏は、タブレット向けの「優れたOS」があるとほのめかしたが、同社のパートナーのデバイスにWindows 7の改変版が搭載されるかどうかには触れなかった。
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