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HP、Palmを12億ドルで買収

» 2010年04月29日 08時30分 公開
[ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)は4月28日(現地時間)、スマートフォンメーカーの米Palmを買収することで合意に達したと発表した。取引は、HPがPalmの株式を1株当たり5.7ドルの現金で買い取る形で行われ、買収総額は約12億ドル。両社の取締役会が買収を承認しており、5〜7月期に完了する見通しだ。

 この買収によりHPはスマートフォンOS「Palm webOS」ほか1600件以上あるモバイル関連技術を取得し、スマートフォンをはじめとするモバイル端末市場でのプレゼンスを強化する狙い。スマートフォン市場は急速に拡大しており、米Dellや中国のLenovoなど、HPと競合するPCメーカーが同市場に参入している。HPは1998年の米Compaq Computer買収に伴ってPDAのiPaqを取得し、Windows Mobile搭載スマートフォンとして販売しているが、市場シェアを確保できていない。

 Palmは1992年にジェフ・ホーキンス氏が創業したモバイル製品メーカー。2009年に発表したwebOSを中心にスマートフォンのエコシステムを展開してきたが、「Palm Pre」「Palm Pixi」の販売が振るわず、直近の第3四半期(12〜2月期)では2205万ドルの赤字となっていた。4月に入って身売り先模索中とのうわさがあり、台湾のHTCやLenovoが有力候補と報じられていた。

 買収完了後、PalmはHPの一ビジネス部門となり、ジョン・ルビンスタインCEOが同部門を率いる見込みだ。

palm 買収発表の資料には、Pre、PixiとともにHP Slateの画像が載っている
変更履歴:冒頭の説明文で、「身売り先」を「見売り先」と表記していました。お詫びして訂正いたします。[2010/04/30 11:14]

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