米Amazonが、内部告発サイトWikileaksのホスティングを停止した理由について、規約違反があったためと説明した。
Wikileaksは米政府の機密文書を公開して話題になった後、大規模なDoS(サービス拒否)攻撃を受けて11月末にAmazonのクラウドにサイトを移した。だがAmazonは数日後に同サイトのホスティングを停止した。その理由については、米政府からの圧力やDoS攻撃が原因とのうわさが流れていた。
Amazonはこれらのうわさを否定し、政府からの問い合わせがあったためホスティングをやめたのではないと説明。また、大規模なDoS攻撃は受けたが、防御に成功したとも主張している。
「Amazon Web Services(AWS)はセルフサービス方式で、顧客を事前に審査しないが、従わなければならない規約がある」とAmazonは述べている。規約では、ホスティングできるのは「顧客自身が保有しているコンテンツ、あるいはすべての権利を管理しているコンテンツ」となっており、誰かに危害を加えるようなコンテンツも禁止されている。Amazonは、Wikileaksは機密文書について権利を持っておらず、関係者を危険にさらさないための慎重な編集もなされていないとしている。実際、人権団体がWikileaksに対し、政府に迫害される可能性のある人権活動家の身元を公開しないよう求めているとAmazonは指摘している。
AWSでホスティングされているデータには「物議を醸すものもあるが、それは構わない。だが、正当に所有していないデータを大量に保存し、他者を傷つけないように配慮することなく公開した場合は、サービス規約に違反する」と同社は述べている。
Wikileaksは欧州のサーバにサイトを移したとしている。報道によれば、スウェーデンにある、元核シェルターを利用したデータセンターを利用しているという。
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