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» 2011年02月22日 07時00分 公開

「今こそやらなくては」 大相撲高田川部屋、Ust配信の舞台裏 ぶつかり稽古にちゃんこ鍋も(2/2 ページ)

[宮本真希,ITmedia]
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画像 稽古の後はちゃんこ鍋を囲む。稽古とうって変わって和やかだ。

 稽古が終わってもUstream配信は続く。風呂上がりの力士がまげを結ってもらう様子や、ちゃんこ鍋を囲む様子が映される。稽古とはうって変わって和やかな雰囲気だ。「まさかちゃんこ生中継とは!」「おいしそう〜」――Twitterが盛り上がる。「親方の表情が稽古中とは別人」とつぶやく人も。同時視聴者数は稽古のときより多い643人に達した。

 部屋のテレビにはUstream画面が映しだされ、力士たちが時折見つめていた。大雷童は「すごいですね!」と視聴者数の多さに驚いた様子。前乃富士はニコニコして「ちゃんこを見たいのは分かるけど、稽古も見ろよー(笑)」と話す。ブログ用の写真を携帯電話で撮影している力士もいた。

「今だからこそやらなくては」

画像 力士もUstream画面を見つめる

 Ustream配信を手がけたのは、高田川部屋後援会事務局の4人のスタッフで、今回が2回目だ。初めてUstream配信したのは昨年12月の稽古納めの日。力士たちの家族に見てもらったり、相撲の稽古を見たことがない人に興味を持ってもらおうと始めた。

 「お相撲さんって特別な存在と思われるけど、若い男の子たちなんです。親御さんからすれば心配だろうと思って配信することにした。稽古が厳しかったら心配だし、かといって息子が稽古に励んでいなくても心配だろうし」と、事務局の岩崎裕司さんは語る。

 1回目の配信に集まった視聴者は60人ほどだったが、その後スポーツ新聞で取り上げられ注目された。「1日中“相撲道”に励んでいて、PCを触る時間がない」(岩崎さん)という力士たちからは、「面白いですね」「今どきネットでこんな風に見えるんですね!」と好評だった。岩崎さんたちは「需要があるんだ」と驚いたという。

画像 岩崎さん

 「是非2回目を」という力士たちの後押しがあり、もう1度Ustream配信することに。岩崎さんは新たに配信用機材を調達し、特設サイトも用意し、1月末に公式サイトで告知した。だがその後すぐに八百長問題が発覚。Ustream配信を中止することも考えたという。

 「力士の家族や相撲の稽古を見たことがない人に興味を持ってもらいたいという目的があるのに、Ustream配信を中止することは本末転倒だと思った」と岩崎さん。高田川親方も2回目の配信について、「後援会から『今だからこそやらなくては』と言ってもらった。別に悪いことしているわけじゃないし」と明かす。

 2回目のUstream配信には1回目の10倍近い人が集まった。岩崎さんは「八百長問題が起こったことで改めて注目された。素直にうれしいけど、戸惑いもある」と少し複雑な表情だ。一方、高田川親方は「こういう時でも頑張れって言ってくれる人がいるのが幸せ」としみじみ語る。

 Ustream配信は今後も続けていく予定だ。岩崎さんたちはこれまで高田川部屋のWebサイトの制作・運営などを担当してきたが、撮影と配信に関してはみな素人という。「今回カメラワークが良いと言ってもらえたので、それを生かしながらやっていきたい」と意気込んでいる。

ちゃんこ鍋を囲む様子

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