米調査会社IDCが2月6日(現地時間)に発表した2011年第4四半期(10〜12月期)の世界スマートフォン市場調査によると、10月に「iPhone 4S」を発売した米Appleが、出荷台数で韓国のSamsung Electronicsを抜き、首位に返り咲いた。
世界でのスマートフォンの出荷台数は、前年同期比で54.7%増の1億5780万台だった。増加率はIDCの予想した40.0%を大きく上回った。同四半期中に出荷された携帯電話の3台に1台はスマートフォンだったという。iPhone 4Sの発売がスマートフォン出荷の増加に大きな役割を果たしたが、複数のメーカーが多くの新モデルを発売し、選択肢が広がったことも影響しているとIDCはみている。
メーカー別首位のAppleは前年同期比128.4%増の3700万台でシェアは23.5%。2位のSamsungは275.0%増の3600万台でシェアは22.8%。3位のフィンランドのNokiaは、30.6%減の1960万台でシェアは12.4%。第2四半期にAppleがNokiaを抜いて初めて首位に立ち、第3四半期にはその座をSamsungが奪っていた。
順位 | 社名 | 4Q11出荷台数 | 4Q11市場シェア(%) | 4Q10出荷台数 | 4Q10市場シェア(%) | 出荷台数伸び率(%) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | Apple | 37.0 | 23.5 | 16.2 | 15.9 | 128.4 |
2 | Samsung | 36.0 | 22.8 | 9.6 | 9.4 | 275.0 |
3 | Nokia | 19.6 | 12.4 | 28.1 | 27.6 | -30.6 |
4 | RIM | 13.0 | 8.2 | 14.6 | 14.3 | -11.0 |
5 | HTC | 10.2 | 6.5 | 8.7 | 8.5 | 17.2 |
その他 | 42.0 | 26.6 | 24.8 | 24.3 | 69.4 | |
合計 | 157.8 | 100.0 | 102.0 | 100.0 | 54.7 | |
(資料:IDC) |
iPhone 4Sは、LTEに対応しないことで一部のユーザーの期待を裏切ったが、発売が予定されていた第3四半期から第4四半期にずれ込んだことや複数のキャリアがサポートしたことなどが重なり、予測を上回る出荷になった。
Samsungは同四半期、前年比の増加率は競合中で最も高かった。また、2011年通年では前年比310.5%増の9400万台で首位に立った。シェアは19.1%で、2位のApple(96.2%増の9320万台)との差はわずか0.1ポイントだった。
スマートフォン全体の前年比増加率は61.3%と2010年の75.7%より減速したが、IDCは当面2桁台の成長が見込めるとしている。
順位 | 社名 | 2011年出荷台数 | 2011年市場シェア(%) | 2010年出荷台数 | 2010年市場シェア(%) | 出荷台数伸び率(%) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | Samsung | 94.0 | 19.1 | 22.9 | 7.5 | 310.5 |
2 | Apple | 93.2 | 19.0 | 47.5 | 15.6 | 96.2 |
3 | Nokia | 77.3 | 15.7 | 100.1 | 32.9 | -22.8 |
4 | Research In Motion | 51.1 | 10.4 | 48.8 | 16.0 | 4.7 |
5 | HTC | 43.5 | 8.9 | 21.7 | 7.1 | 100.5 |
その他 | 132.3 | 26.9 | 63.7 | 20.9 | 107.7 | |
合計 | 491.4 | 100.0 | 304.7 | 100.0 | 61.3 | |
(資料:IDC) |
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