米Googleがプライバシー設定を迂回してユーザーのWeb履歴を追跡していたのは、米AppleのSafariだけではなかったようだ。米Microsoftは2月21日(現地時間)、GoogleがInternet Explorer(IE)でも同様の迂回を行っていると発表した。
MicrosoftでIEチームのジェネラルマネジャーを務めるディーン・ハカモビッチ氏によると、Safariの場合とは異なる方法でGoogleがサードパーティーcookieを有効にしているという。IEでは、W3Cによるプライバシー保護の標準規格「Platform for Privacy Preference(P3P)」を利用している。
MicrosoftはIEユーザーに対し、こうした迂回を回避する「追跡防止」機能のあるIE 9を使い、最新の追跡防止リストを追加するよう勧めている(この機能を有効にする方法はこちら)。
Googleに対しては、すべてのWebブラウザでP3Pを順守するよう求めたという。
IEでは、ユーザーが訪問したWebサイトにcookieがユーザーを追跡しないというP3Pポリシーが明記されている場合のみサードパーティーcookieを認めているが、GoogleはWebブラウザがGoogleのcookie利用について認識できないP3Pポリシーを送っているという。Googleのこうした行為は、P3Pのポリシーに反するとMicrosoftは説明する。
本稿執筆現在、この件に関してGoogleからのコメントはまだない。[追記]その後、Googleは「P3Pが時代遅れであることは周知のこと」として反論した。
Wall Street Journalの報道やセキュリティ研究者の発表で発覚したGoogleのSafariでのプライバシー設定迂回に関しては、米消費者団体Consumer Watchdog(PDF)や米下院議員ら(PDF)が米連邦取引委員会(FTC)に対し、Googleを調査するよう要請する公開書簡を送っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR