米Googleは9月23日、Web初期のAPIである「Netscape Plug-in API」(NPAPI)を使ったプラグインについて、Chromeブラウザでのサポートを段階的に打ち切ると発表した。MicrosoftのSilverlightやGoogle Earthなどのプラグインが対象になる。
NPAPIはブラウザ拡張の標準的な仕組みを初めて導入して初期のWebに革新をもたらし、動画や音声のサポートといった機能を実現させてきたとGoogleは説明する。
しかし「Webが進化した現在、NPAPIの90年代のアーキテクチャはハングやクラッシュ、セキュリティ問題、コードの複雑化を招く筆頭原因になった」と判断。今後1年間で、NPAPIのサポートを段階的に打ち切ることにしたという。
Chrome安定版では2014年1月から、Webページでインスタンス化されたNPAPIプラグインをデフォルトでブロックする。ただし、Chromeのユーザーデータから推計したところ、5%以上のユーザーが使っているNPAPIプラグインは8月の時点で6件あり、この6件についてはユーザーの混乱を避けるため、一時的にホワイトリスト化する。
ホワイトリスト化の対象となるのは、Silverlight、Unity、Google Earth、Java、Google Talk、Facebook Videoの6件。ただし、Javaについてはセキュリティ上の理由から、既にデフォルトでブロックしている。
当面の間、エンドユーザーや企業の管理者が特定のプラグインをホワイトリスト化できる措置も講じるが、NPAPIのサポートは2014年内をメドにを完全に打ち切る方針だという。
Chrome Web StoreでもNPAPIのサポートを段階的に縮小し、NPAPIベースのプラグインを含むアプリや拡張機能の新規登録受付は9月23日で中止した。既存のアプリや拡張機能は2014年5月までアップデートが可能だが、その後はWeb Storeのホームページや検索結果に表示されなくなるという。
Googleによると、NPAPIはモバイルデバイスではサポートされておらず、Mozillaも2013年12月からNPAPIプラグインをブロックすると表明しているという。
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