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小保方氏、研究不正認定に「驚きと憤り」「とても承服できない」 理研に不服申し立てへ

» 2014年04月01日 12時52分 公開
[ITmedia]

 STAP細胞論文をめぐり、理化学研究所の調査委員会が小保方晴子・研究ユニットリーダーによる研究不正を認定したことに対し、小保方氏は4月1日、調査結果について「驚きと憤りの気持ちでいっぱいです」「理化学研究所の規程で『研究不正』の対象外となる『悪意のない間違い』であるにもかかわらず、改ざん、ねつ造と決めつけられたことは、とても承服できません」というコメントを発表した。近く理研に不服を申し立てるという。

 小保方氏は「このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず、到底容認できません」としている。

 調査委は論文中の2点について改ざん・ねつ造に当たると判断した。ねつ造とされた、学位論文の画像に酷似した画像を論文1に使用したことについて、小保方氏は「単純なミスであり、不正の目的も悪意もありませんでした」と反論している。

 理研の調査委はこの画像について、「学位論文と似た配置の図から切り取った跡が見えることから、明らかな実験条件の違いを認識せずに切り貼り操作を経て論文1の図を作成したとの小保方氏の説明に納得することは困難」などとして、ねつ造に当たると判断した。

小保方氏のコメント(全文)

 調査委員会の調査報告書(3月31日付け)を受け取りました。驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。特に、研究不正と認定された2点については、理化学研究所の規程で「研究不正」の対象外となる「悪意のない間違い」であるにもかかわらず、改ざん、ねつ造と決めつけられたことは、とても承服できません。近日中に、理化学研究所に不服申立をします。

 このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず、到底容認できません。

 (1−2) レーン3の挿入について

Figure1i から得られる結果は、元データをそのまま掲載した場合に得られる結果と何も変わりません。そもそも、改ざんをするメリットは何もなく、改ざんの意図を持って、Figure1i を作成する必要は全くありませんでした。見やすい写真を示したいという考えから Figure1i を掲載したにすぎません。

 (1−5) 画像取り違えについて

 私は、論文1に掲載した画像が、酸処理による実験で得られた真正な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスであり、不正の目的も悪意もありませんでした。

 真正な画像データが存在していることは中間報告書でも認められています。したがって、画像データをねつ造する必要はありません。

 そもそも、この画像取り違えについては、外部から一切指摘のない時点で、私が自ら点検する中でミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告したものです。

 なお、上記2点を含め、論文中の不適切な記載と画像については、すでにすべて訂正を行い、平成26年3月9日、執筆者全員から、ネイチャーに対して訂正論文を提出しています。

以上

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