アニメ「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)の舞台となっている茨城県大洗町は、昨年12月の1カ月間でふるさと納税として1億6000万円以上の寄付金が寄せられたと明らかにした。同月に「ガルパン」グッズなど230品目を新たに返礼品に加えており、担当者は「関連グッズの影響が大きいのでは」と話している。
大洗町は、茨城県東部に位置する人口約1万7000人の町。2012年に放映されたTVアニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台として、「聖地巡礼」に訪れるファンに対して積極的な観光施策を展開していることでも知られている。これまでは地元特産の海産物などを返礼品としていたが、前年度の寄付金の総額は約763万円、申し込み件数は202件にとどまっていた。
昨年12月、年内のふるさと納税の“駆け込み需要”を前に、小谷隆亮町長の意見もあり、お菓子や干し芋、日本酒、リキュールなど、地元の名産品と組み合わせた商品を中心に、初めてアニメ関連グッズを追加。直後の1カ月間だけで、1億6000万円以上、約500件の申し込みがあったという。
編集部の取材によると、申し込み時のメッセージ欄には「ガルパンを見て大洗町を知った」「町の人の良さにひかれ、月に1度のペースで通っている」といったファンの声が寄せられているという。関東圏の在住者からの寄付が多かったが、近畿圏など各地からも申し込みがあり、「なかなか通えず、大洗町に貢献できないので、その分も寄付をしたい」といったコメントも見られた。
納税者には1月中に返礼品のカタログを配布し、返礼品の内容を選んでもらう。現時点では、どのグッズが人気を集めているかは分からないが、反響次第でさらに品目数を拡充する方針だ。
「近所の神社にも『ガルパン』のキャラクターを描いた“痛絵馬”をよく見かけるようになった。足しげく通うファンの方々も増えているので、今後も積極的に取り組んでいきたい」(担当者)。
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