131億光年かなたの銀河で酸素の観測に成功したと、大阪産業大学、東京大学、国立天文台などの研究チームが6月16日に発表した。人類が見つけた酸素としては最も遠くにあり、最初期の宇宙に酸素が存在していたことを証明した。銀河がどのように作られたかを解明する手掛かりになるという。
南米・チリのアルマ望遠鏡を使い、くじら座の方向およそ131億光年先にある銀河を観測したところ、酸素原子があることを確認した。
138億年前、誕生したばかりの頃の宇宙には、水素やヘリウムなど軽い元素しか存在しなかった。酸素などの「重元素」は、星の内部で起こる核融合で作られ、星が爆発することで宇宙空間に広がったと考えられている。宇宙の初期に存在した酸素を探すことで、星や銀河がどのように生まれたかの解明につながるという。
成果は、米科学雑誌「Science」(電子版)に6月16日付(現地時間)で掲載された。
「重力波」2度目の観測成功 ブラックホールの“謎”解明へ
130億光年のかなたにある銀河、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえる
銀河帝国は見つからなかった、が──銀河10万個、米研究チームが探索
1万の銀河が輝く 最も“カラフル”な深宇宙の写真、NASAが公開
東京の真ん中で“宇宙の穴”から地球を見る 宇宙ミュージアム「TenQ」に行ってきましたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR