囲碁のプロ棋士とコンピュータソフトが対局する「第2回囲碁電王戦」の第1局が11月19日に行われ、趙治勲名誉名人が日本最強の囲碁ソフト「DeepZenGO」に勝利した。
終局後、趙名人は「(対局序盤の)布石がめちゃくちゃ強い。まだ展開が予想できない序盤での想像力の高さに人工知能の強さを感じた。強さを知ってしまった以上、第2局は最初から乱暴するかもしれない」と話す。一方、DeepZenGO開発チームの加藤英樹さんは「序盤は間違いなくZenが優勢だったはずだが、中盤から趙名人が思わぬ手を打ったために混乱し、ややこしい手を打ってしまったようだ」と分析している。
DeepZenGOは、米Googleの囲碁用人工知能(AI)「AlphaGo」を上回る性能を目指し、2016年3月から開発中のソフト。囲碁ソフト「Zen」開発チームのチーフプログラマー・尾島陽児さんを中心に、AIを専門に研究する東京大学・松尾研究室、ドワンゴなどが協力して開発を進めてきた。対する趙治勲名誉名人は、史上最多タイトル獲得数(74)などを誇るトップ棋士だ。
ルールはハンディキャップがない互先(たがいせん)の三番勝負。今回は第1局に当たる。第2局は20日、第3局は23日に行われる。
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