記者A やっぱり、ベゼルは持っちゃだめですか。
白木さん 一部の法人向け軽量ノートブック製品は、ある程度の耐久性を担保しているので、ベゼルを持っても大丈夫です。ただし、会議で相手にPCをくるっと向けて画面を見せるという利用を想定しているので、ベゼルをつかんで持ち歩くようなことは推奨していません。
記者A 法人向け以外はだめですか?
白木さん コンシューマー製品や、重量のある15インチノートなどはお勧めできません。画面割れや液晶素子がダメージを受ける原因になります。
記者A 本体の端っこ(パームレスト部分)を持って運ぶのはどうでしょうか。
白木さん これも法人向け軽量ノートブックの話ですが、パームレスト部をつかんで持ち運ぶ利用方法は開発時のテスト要件に入っているので大丈夫です(推奨はしていない)。
記者A ベゼル部分を持ってはいけない理由として、コネクターなどが入っているからという話は本当でしょうか。
白木さん ベゼル部分には、ディスプレイの電源や信号ケーブル、上部にマイク、カメラ、これらの接続ケーブル、Wi-Fiのアンテナ、LTEのアンテナ(WWANがサポートされている機種の場合)、およびこれらの信号ケーブルが入っています。
ディスプレイの画面が限界まで曲げられたり、限界まで一点で圧力を受けたりすると、液晶が損傷してしまいます。
記者A なるほど、とりあえず法人向けノートPC買ってきます!
昨今のノートPCは薄型化や軽量化が進んでおり、ディスプレイサイズを保ったままPC本体のフットプリント(設置面積)を小型化するためにベゼルレスなモデルも増えてきた。
最近は日本マイクロソフトの「Surface Pro」シリーズなどをはじめ、ディスプレイとキーボード部分が切り離せる2-in-1モデルも目立っている。記者Aのように、特に意識せずに故障の原因となるような使い方をしてしまう可能性も出てくるかもしれない。
ノートPCは、ベゼルレス、ヒンジレスに限らず、今後もさまざまな形状のモデルが登場するだろう。ベゼルやヒンジの故障は減るかもしれないが、その分堅牢性などに不安が残る。従来のクラムシェルノートPCの持ち方に一喜一憂する暇もなく、記者Aは新たな問題に直面してしまうかもしれない。
会社貸与のPCを壊してしまうと総務部から怒られるのはもちろんのこと、私物だった場合は余計な修理代で懐と心が痛む。あなたの周りにも“変な持ち方”をしている人はいないだろうか?
「ノートPCの持ち方よりもクリティカルなのはノートPCの置き方だ。ネコがいる家のノートPCは、必ず閉じておくこと。そして、ディスプレイとキーボードの間に何も置かないようにすること。ネコは間に何がはさまっていようが閉じて、その上でお休みになられるのだ。これで2回、MacBookのディスプレイを交換したことがある」
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