米Googleは8月29日(現地時間)、Android端末向けAR(拡張現実)体験を構築するためのSDK「ARCore」をプレビューリリースしたと発表した。専用サイトからダウンロードできる。米Appleの「ARKit」でiPhone向けARアプリを開発できるのと同じように、Android端末向けARアプリを開発できる。
プレビュー段階ではARCoreのアプリを使えるのはGoogleオリジナル端末「Pixel」シリーズと韓国Samsung Electronicsの「Galaxy S8」のみだが、中国Huawei、韓国LG Electronics、台湾ASUSなどのメーカーともハードウェアでのサポートに向けて協力しているという。プレビュー段階で1億台の端末をターゲットにするとしており、将来的には基本機能になるようだ。
Androidは20億台以上の稼働端末を持つ世界最大のモバイルプラットフォームであり、つまりは世界最大のARプラットフォームになる可能性がある。
開発環境は「Android Studio(Java/OpenGL)」「Unity」「Unrial」の3種類。
ARCoreには3つの特徴がある。
Unityで作成したオズの魔法使いに登場するキャラクターを使ったデモ動画(記事末に転載)では、ブラインドを上げたり部屋の電気を消したときに自然にキャラクターの明るさも変わったり、人の行列に自然に並んでいる様子を紹介している。
Googleは、WebはARの未来にとって重要な要素だと考えており、AR対応ブラウザのプロトタイプもリリースするという。このブラウザでは、AR体験を提供するWebサイトに対応し、iOS/ARKitでも稼働するようにするとしている。
Googleはこれまで、特別なハードウェアを必要とするARプラットフォーム「Project Tango」でARに取り組んできたが、「ARCoreは過去3年間のTangoでの取り組みの上に築かれた」としている。Project TangoのWebサイトには「GoogleはARCoreでAR開発を続ける」とあるので、Tangoは終了するようだ。
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