AI(人工知能)が自分好みの日本酒をレコメンドしてくれるバー「BAR YUMMY SAKE」が5月30日、渋谷GALLERY X BY PARCO内に期間限定でオープンした。6月3日まで。事前予約制だがチケットは完売し、当日券(2500円)を別途用意する。主催は、未来酒店と博報堂アイ・スタジオの共同プロジェクトチーム「Project Yummy」(東京都千代田区)。
来店者は、視覚的に空間を遮るパーテーションとヘッドフォンで構成されたウェアラブルデバイス「WEAR SPACE」を装着し、用意された日本酒10種のブラインドテイスティングを行う。スマートフォンで専用サイトにアクセスし、10種の日本酒を試飲しながら味わいを5段階で評価し、「シュワシュワ」「トロトロ」など味のタイプを直感で選んでいく。
評価後、年齢や性別などを入力し、玉子焼きやチョコレートなどの味付けの好みを入力すると、自分に合った日本酒をAIが診断してくれる。
店側は、レコメンド対象の日本酒を「アワアワ」「スルスル」「キュンキュン」などのオノマトペ(擬音語)で12タイプに分類している。AIによる診断結果をカウンターで見せると、自分に合ったオノマトペ酒とおつまみのセットをもらえるという流れだ。味覚判定のAI技術やテイスティング用の日本酒、レコメンド対象の日本酒は利き酒師とProject Yummyが共同開発した。
博報堂アイ・スタジオのYummySake推進室 中島琢郎室長(インタラクティブディレクター)によると、これまでProject Yummyで集めた500〜1000人ほどのデータを基にレコメンドエンジンを開発。ユーザーの年齢・性別などの属性データ、利き酒師チームによる酸味・風味の強さなどの定量的データ、飲んだ日本酒が好きか嫌いかなどの定性的データなどを集め、ブラッシュアップしていったという。
中島室長は「もっと若者たちに日本酒をカジュアルに楽しんでほしい。難しくて知識が必要という先入観があると思うが、AIでまだ飲んだことがないお酒に出合える」と話す。今後は、百貨店のお酒売り場や飲食店などとの提携も検討する。
BAR YUMMY SAKEの開催時間は、 平日午後5時〜午後11時、土日午後1時〜午後11時まで。ブラインドテイスティングは時間帯ごとに各回7人の計700人を想定。診断なしでの日本酒やおつまみの購入は予約なしで行える。
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