1つは、CGなどテクノロジーへの愛。そうした技術を支えている研究者やプログラマーをリスペクトしているという。友香さんは「Sayaの進化が、そうした人たちの励みになれば」と笑う。作品を見てくれている人への愛も忘れない。「他の人の作品を見て感動した経験がたくさんあった。作品を通じて愛を伝えるのは難しいが、私たちにもできるはずだ」(友香さん)
そして、もう1つはSayaへの愛だ。友香さんは「Sayaへの愛情が深いほど、クオリティーに直結する」と力説する。晃之さんは「(友香さんから)ガンガンダメ出しをされる」と苦笑いするが、最初に制作したSayaは「泥人形だった」といい、何度も根気強く作り直したエピソードを明かした。
「2015年にSayaを発表してから、夫婦で作り続けてきた。すごく稼げる年齢、時期だったが、たくさん舞い込んでくる仕事を全て断り、3年間、貯金を切り崩しながら制作してきた。(収入よりも)自分たちの技術が正当に評価されることが大切だ。人生を豊かにするし、お金では買えない」(友香さん)
そんな「泥臭い取り組みを面白いといって協力してくれる企業がいた」(友香さん)。夫婦だけで作れるものには限界がある。「『Sayaを通じてこんなことに取り組みたい』というように、私たちは技術や思いを集めて、人間とは違う新しい存在として女の子を作っていきたい」(友香さん)
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