Philips(フィリップス)は、ドイツ・ベルリンで開催中のエレクトロニクスショー「IFA 2018」で2018年中に発売するスマートLED照明「Hue」の新製品35機種を一挙に発表した。防滴加工を施し、浴室でも使える初のモデルや、防水・防塵対応のアウトドア用のモデルも登場する。
本体をIP44相当の防滴・防塵設計とした「Hue Adore Bathroom」は、浴室や洗面所などにも設置できるスマート照明だ。電球タイプの他、鏡を取り囲むようにLEDを配置したタイプなど豊富なラインアップを揃える。
より防水・防塵設計を強化した屋外設置用のHueも登場する。スポット照明タイプのものが「Hue Lily」と「Hue Calla」。1つの電源に複数の照明をつなげる仕様として導入のハードルを引き下げた。またリボン照明タイプのHueにもアウトドア仕様の「Hue Outdoor LightStrip」が仲間入り。2メートルと5メートルの製品があり、どちらもIP67準拠の防水・防塵設計だ。
Hueの新製品は、欧州で秋から順次発売予定。今回はHueとホームネットワークをつなぐZigBee(近距離無線技術)のハブ「Hueブリッジ」もリニューアルされ、新しいコントロールプログラムなどが追加されるという。
新プログラム「Hue エンターテインメントモード」は、ディスプレイで映画やゲームを楽しむ際、画面の色合いに照明の色をシンクロさせるというもの。ゲーム向けモードはPC周辺機器で知られる「Razer」(レーザー)との共同開発で、インターネットに接続したPCとHue(ブリッジ経由)があれば、スマホアプリでHue エンターテインメントモードを選択するだけで画面と照明がシンクロするという。展示ブースでは、PCディスプレイの背面にも取り付けられるバータイプの「Hue Play Lightbar」で実演していた。
ブースの一角ではフィリップスが取り組んでいるHueに関連したパートナーシップをアピールしていた。スマートスピーカーは、GoogleアシスタントやAmazon Alexaだけでなく、後発のApple Siriもカバー。展示会場には「Google Home」「Amazon Echo」、そしてドイツでも販売が開始された「HomePod」を並べていた。
フィリップスはコラボレーションモデルの推進に取り組んでいる。HueのソフトウェアやAPIを提供し、欧州では知られる照明器具メーカーやデザインスタジオと組んで、スタイリッシュなサードパーティー製のHueがこれから続々と出てくることになりそうだ。日本からはコイズミ照明がコラボパートナーとして名を連ねている。
さらに家具や照明器具のインストーラーたちとの協業も進めている。新築、改築の際に、Hueを使ったスマート照明環境を導入したいというユーザーのニーズに応える形で、ドイツやベルギーなど欧州の地域から順次、建築施工のプロフェッショナルであるインストーラーとパートナーシップを組み、配線の引き回しからネットワーク設定、そして壁スイッチのプログラミングと外観素材のカスタマイズまで幅広いニーズに対応する体制を整えた。
例えば、壁スイッチのボタンでHueをオン/オフするだけでなく、特定のシーンを起動したり、他のスマート家電との連携動作までプログラミングして割り当てることが可能になるという。スマホもスマートスピーカーも要らない、Hueの究極的に手軽な導入・使いこなしの一手段となりそうだ。
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