ITmedia NEWS > 速報 >

スマート照明「Hue」に防水・防塵モデルなど新顔続々 ゲームと連動して色が変わるプログラムもIFA 2018

» 2018年09月06日 18時08分 公開
[山本敦ITmedia]

 Philips(フィリップス)は、ドイツ・ベルリンで開催中のエレクトロニクスショー「IFA 2018」で2018年中に発売するスマートLED照明「Hue」の新製品35機種を一挙に発表した。防滴加工を施し、浴室でも使える初のモデルや、防水・防塵対応のアウトドア用のモデルも登場する。

フィリップスはIFAに出展するブランドの中でも地元ベルリンでの人気が高く、ブースは常に人であふれている

 本体をIP44相当の防滴・防塵設計とした「Hue Adore Bathroom」は、浴室や洗面所などにも設置できるスマート照明だ。電球タイプの他、鏡を取り囲むようにLEDを配置したタイプなど豊富なラインアップを揃える。

洗面所や浴室にも設置できるIP44対応の「Hue Adore」。中央には鏡を組み込んだ
タワースタンド型の間接照明「Hue Signe」。フロア型と背の低いデスクトップ型の2種類がある
壁掛け設置にもハマる間接照明「Hue Sana」
すずらんデザインの傘がかわいらしい「Hue Explore」シリーズ
ただのシェードじゃない。中の照明まで新規に作り込んだという「Hue Flourish」シリーズ

 より防水・防塵設計を強化した屋外設置用のHueも登場する。スポット照明タイプのものが「Hue Lily」と「Hue Calla」。1つの電源に複数の照明をつなげる仕様として導入のハードルを引き下げた。またリボン照明タイプのHueにもアウトドア仕様の「Hue Outdoor LightStrip」が仲間入り。2メートルと5メートルの製品があり、どちらもIP67準拠の防水・防塵設計だ。

アウトドアでも活躍するIP65対応の「Hue Calla」
とぐろを巻いているのがIP67に対応した防水タイプの「Hue Outdoor LightStrip」
ベンチの下などに設置する

 Hueの新製品は、欧州で秋から順次発売予定。今回はHueとホームネットワークをつなぐZigBee(近距離無線技術)のハブ「Hueブリッジ」もリニューアルされ、新しいコントロールプログラムなどが追加されるという。

 新プログラム「Hue エンターテインメントモード」は、ディスプレイで映画やゲームを楽しむ際、画面の色合いに照明の色をシンクロさせるというもの。ゲーム向けモードはPC周辺機器で知られる「Razer」(レーザー)との共同開発で、インターネットに接続したPCとHue(ブリッジ経由)があれば、スマホアプリでHue エンターテインメントモードを選択するだけで画面と照明がシンクロするという。展示ブースでは、PCディスプレイの背面にも取り付けられるバータイプの「Hue Play Lightbar」で実演していた。

様々な置き方ができる間接照明「Hue Play Lightbar」
PCゲームの画面と連動し、色や明るさをシンクロ

パートナー戦略を拡大、サードパーティー製のHueも

 ブースの一角ではフィリップスが取り組んでいるHueに関連したパートナーシップをアピールしていた。スマートスピーカーは、GoogleアシスタントやAmazon Alexaだけでなく、後発のApple Siriもカバー。展示会場には「Google Home」「Amazon Echo」、そしてドイツでも販売が開始された「HomePod」を並べていた。

大手3社のスマートスピーカーにHueはいち早く対応した

 フィリップスはコラボレーションモデルの推進に取り組んでいる。HueのソフトウェアやAPIを提供し、欧州では知られる照明器具メーカーやデザインスタジオと組んで、スタイリッシュなサードパーティー製のHueがこれから続々と出てくることになりそうだ。日本からはコイズミ照明がコラボパートナーとして名を連ねている。

 さらに家具や照明器具のインストーラーたちとの協業も進めている。新築、改築の際に、Hueを使ったスマート照明環境を導入したいというユーザーのニーズに応える形で、ドイツやベルギーなど欧州の地域から順次、建築施工のプロフェッショナルであるインストーラーとパートナーシップを組み、配線の引き回しからネットワーク設定、そして壁スイッチのプログラミングと外観素材のカスタマイズまで幅広いニーズに対応する体制を整えた。

プレートのデザインからカスタマイズできる壁用スイッチ。欧州のインストーラーと手を組み、Hueの導入をサポートする

 例えば、壁スイッチのボタンでHueをオン/オフするだけでなく、特定のシーンを起動したり、他のスマート家電との連携動作までプログラミングして割り当てることが可能になるという。スマホもスマートスピーカーも要らない、Hueの究極的に手軽な導入・使いこなしの一手段となりそうだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.