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ニコンのZマウント初号機「Z 7」の実力は?(3/6 ページ)

» 2018年10月18日 07時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

写りはさすがニコン。これはいい

 という感じで、ニコンユーザーならすぐ慣れると思う。わたしは2年ほど前にミラーレスに完全移行しちゃったけど、それまではニコンの一眼レフをメインに使っていたのですぐ思い出した。

 では肝心の写りはどうか。

 まずZ 7とZ 6。ネーミングが6と7ってのが不思議ではあるが、同社の一眼レフで考えると、D610がエントリー向け(2013年と古いけど)、D750が機動力重視のスタンダードモデル(だった)、D810は高画素モデル(D850でD750を吸収しちゃった感はあるけど)、というラインアップだが、Z 6と7をこれに照らし合わせると、Z 6はD6××と7××の中間くらい、Z 7はD7××と8××の中間くらいと思っていいかも。

 実際にはボディは同じで、Z 6の方が画素数が少ない(その分連写速度も速くISO感度も高い)というだけの違いと思っていいだろう。

 Z 7のイメージセンサーは4575万画素の高画素で像面位相差センサーを搭載した裏面照射型。

 これにボディ内5軸手ブレ補正が付いている。ニコンでは初のボディ内手ブレ補正だ。これはすごくうれしい。

 まずはいつものガスタンクから。レンズは標準ズームともいえる24-70mm F4。これは沈胴式で、ズームリングを手で回して伸ばすと撮影可能になる。沈胴式というとエントリーモデル用キットレンズっぽいけど、コンパクトなミラーレス機に相応しいサイズを保ちつつクオリティを担保するには良い手だったのだろう。

非常に鮮やかで階調も滑らか。ディテールもしっかり出ている。絞り優先AEで(24-70mm 24mm 1/640秒 F8 ISO100)

 AFは像面位相差センサーを使った高速AF。AFエリアはカメラ任せのオートAFから、一点に合わせるピンポイントAFまであり、ピンポイントAFはコントラスト検出AFを使ってピンポイントでフォーカスを合わせにいく、AF速度は落ちるけどより正確に合わせたいとき用だ。

 顔検出はオートAF時にのみ有効になる。このあたり、一般的なミラーレス一眼とはちょっと違う感じ。

 オートAF時以外はスティックでAFポイントを移動できるし、背面モニター時はタッチAFも使える(タッチパッドAFを使えないのは残念)。

オートエリアAF時に顔検出が働く

 というわけで、顔検出を使ったポートレート作例。

 レンズは24-70mmF4の望遠端。

しっとりしたリアルな写りがよく、肌色も自然。シャドウ部の締まり方や階調に味がある、というか。ちなみにフォーカスは手前の目に来てます(24-70mm 70mm 1/125秒 F4 ISO450)

 レンズを35mm F1.8につけかえてもう1枚。WBは「自然光オート」で。

曇天には曇天ならではの良さがあるよなあと思わせられる写りだ(35mm 1/60秒 F1.8 ISO100)

 Z 7はオートホワイトバランスのバリエーションが多く、AWBでも照明の雰囲気を残すか残さないかで3パターン、太陽光の他に「自然光オート」もある。これは「D850」から取り入れられたWBで、屋外で撮るときはだいたいこれにしておくといい、って感じだ。

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