2台のロボットが荷物を積んだ台車に向かい、両側から挟んで目的地まで運んでいく――そんなデモンストレーションを、NECが年次イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2018」(11月8〜9日、東京国際フォーラム)で公開する。ロボットはタブレット端末で遠隔操作し、通路の状況などに合わせて動かせる。
搬送目的に開発したロボットの試作機。両側から荷台を挟むことで、さまざまな大きさの台車に対応。小型のため、ロボット用に広い通路を用意しなくても移動できるのが特徴だ。物流センターや倉庫での利用を想定している。
7日の内覧会で披露したデモンストレーションでは、1台目が荷物を目指して動き始めると、離れた場所にいた2台目もそれを追いかけるように動き出した。荷物からある程度の距離まで移動すると、タイミングを合わせて方向転換。ぴったりと荷物を挟んで進んでいった。まるで仲の良い兄弟が荷物を運んでいるかのようだった。
遠隔操作で動かす理由は、現場の状況に合わせて移動ルートを変更できるため。NECの對馬(つしま)隆介さんは「配送センターなどでは事前に作成した地図から現場の状況(荷台の置き場など)が変わるため、地図とセンサーで自分の位置を把握して進むロボットは迷子になってしまうことも多い」と話す。
実用化を目指し、今後は物流センターなどで実証実験を行う。「現場にとって使いやすい操作方法を考えていきたい」(對馬さん)
【訂正履歴:2018年11月7日午後9時05分更新 ※初出時、對馬氏の名前を誤って記載していました。お詫びして訂正いたします】
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