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» 2019年02月01日 10時00分 公開

特集・RPAで仕事が変わる:働き方改革の“即効薬”? いま「RPA」が注目される理由 (1/5)

日本でも多くの企業が導入し始めている「RPA」。なぜいまRPAが注目されているのか。RPAでできることや、私たちの働き方をどう変えていくのかを解説する。

[小林啓倫,ITmedia]

 ビジネスの世界に流行語コンテストがあったら、「RPA」は2018年度あるいは2017年度の大賞に選ばれていたことだろう。少なくともノミネートはされていたに違いない。それほど近年RPAの3文字を目や耳にすることが多くなっている。

 RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション」(Robotic Process Automation)の略で、直訳すれば「ロボットによるプロセス自動化」という意味だ。とはいえ鉄腕アトムやドラえもんのような、身体を持つロボットが仕事をしてくれるわけではない。まるでロボットがいるかのように、アプリケーションやシステムを自動で動かしてくれるプログラムに、既存の業務を代行させるという概念である。ここまでは知っているよという方も多いだろう。

RPA RPAは「ロボットによる業務プロセス自動化」。人間がPC上で行う作業を代行する

 ではなぜ近年RPAに注目が集まっているのか、そしてRPAは私たちの働き方をどう変えていくのか、解説していこう。

RPAで何ができるか

 RPAの流行を前にして、「そもそもプログラムが自動で動くのは当たり前、なぜ新しい概念が必要なんだ?」と感じている方もいるのではないだろうか。仰る通り、プログラムにとって自動化など全く珍しい話ではない。ただ現在のRPAには、他のプログラムと明確に異なる点が1つある。それは「人間が扱うアプリケーションやシステムを、人間と同じように操作してくれる」という点だ。

RPA RPAが適用可能な範囲(総務省より)

 社内のイントラネットから先月の売上データをExcelファイルでダウンロードする場面を考えてみよう。幸い社内イントラにはその機能があり、Webブラウザを開いてメニューをたどって行けば良い。ダウンロード画面が開いたら、先月の1日から月末までの日付と、あなたの担当商品(あるいは担当エリアかもしれない)を設定して「実行」ボタンを押せばOKだ。数分後には、デスクトップ上にExcelファイルが現れていることだろう。

 この作業を、プログラムで自動化するとどうなるか。売上データが格納されているデータベースに直接アクセスし、必要なデータを抽出するプログラムを書くというのが1つの方法だ。だが、あなただけが楽するために、忙しいシステムエンジニアの時間を奪うわけにはいかない。

 仮にこの作業がそれなりに負荷の高いものだったとしても(あなたは営業サポートチームに所属していて、100人の営業員のために、1つ1つ担当エリア別の売上ファイルをダウンロードさせられているのかもしれない)、開発の費用対効果を立証し、「開発してあげます」という答えを引き出すまでには大きな手間暇がかかるはずだ。そこでRPAの登場である。

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