ダウンロード違法化拡大、反対意見は「一部の権利者の意向」 権利者団体・CODAが意見表明
権利者の許可なくアップロードされたコンテンツを、違法と知りながらダウンロードすることを、私的利用であっても違法とする範囲を、画像やテキストなどに拡大する、政府の著作権法改正案(いわゆるダウンロード違法化拡大法案)について、日本のコンテンツの流通促進と海賊版対策に取り組む組織・コンテンツ海外流通促進機構(CODA)がこのほどWebサイトで、賛成意見を表明した。
ダウンロード違法化拡大法案については、「違法とされる範囲が広すぎ、創作活動を萎縮させる」などと反対意見が続出。ネットユーザーだけでなく、法学者や漫画家からも反対意見が出ている状況だが、CODAは反対意見を「一部の権利者の意向」と切り捨て、「海賊版ビジネスと対峙し排除することに尽力している者たちの意見を、しっかりと汲み取っていただきたい」と強い口調で求めている。
意見書は後藤健郎代表理事名。「海賊版対策のフロントラインで活動を行ってきた当機構としての考え」として、海賊版の被害が深刻であることを強調した上で、「実効的な対策を講じることが急務」とする。
政府案では、「違法と知らずにダウンロードしたユーザーの責任は問わない」「刑事罰は悪質性の高い事案に限定する」としていることから、「ユーザーの表現の自由等が害されないように十分に配慮されている」とCODAは主張する。
また、政府案では、丸ごと違法複製された海賊版だけでなく、作品の一部のダウンロードまで規制しようとしており、ネットでは、「作品を丸ごと複製する行為に限定すべき」「権利者の利益が不当に害される場合に限定すべき」という意見も根強い。これについてCODAは「そういった限定を行うと、海賊版業者が容易に回避できる」とし、「わが国のコンテンツを守るという意味から、作品全体のダウンロードだけ規制するのでは到底のことながら不十分」だと述べている。
さらに、違法にアップロードされたコンテンツは現行法でも「本来存在するべきでない違法なもの」であるため、それを違法と知りながらダウンロードする行為は、「海賊版ビジネスの利益になることを承知の上で、無料作品を見たいので海賊版を取得する」という行為であり、これを規制する法改正は「正当で合理的なものと考えてる」としている。
また、違法アップロードされたコンテンツのダウンロードを許容する権利者がいるなら、「個別にその旨を対外的に発信していただければ、ユーザーは安心してダウンロードを行うことが可能」だと指摘。「一部の権利者の意向によってわが国の法的措置の内容が後退することがあってはならないと考える」「行政府・立法府においては、海賊版業者、そして海賊版ビジネスと対峙し排除することに尽力している者たちの意見を、しっかりと汲み取っていただきたい」と述べている
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR