現在のテクノロジー市場の中心がモバイルにあることは、誰の目にも明らかだ。そういう意味で、MWCは世界最大級のテクノロジーイベントである。
一方、やはり日本から見ると、MWCはCES以上に誤解されているイベントなのではないか、というのが、現地を取材してみての偽らざる感想だ。
今回は、西田の目を通してみた「MWCというイベントで語られたこと」を述べてみたいと思う。
この記事について
この記事は、毎週金曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「金曜ランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2019年3月8日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額648円・税込)の申し込みはこちらから。
MWCは今年から正式名称を「MWC」に変えた。昨年までは「Mobile World Congress」の略だったのだが、今年からはなんの略称でもない「MWC」というブランドになった。
これは、CESが「Consumer Electronics Show」から「CES」に脱皮するブランディングを行ったのと、ほぼ同じ考え方である。
来場者が10万人以上、会場となるFira Gran Viaの面積がだいたい200万平方メートルだ。18万人、320万平方メートルという規模であるCESよりは小さいものの、世界最大級であることは間違いない。正直、真面目に取材していると、4日の会期だけではすべてを周りきれなかった。この辺も、CESと同じ課題である。
ただ、同じように「広汎なテクノロジーイベント」になったからといって、CESとMWCは、はっきりと性格の違うイベントである、と断言できる。
理由は、CESに比べるとよりB2B色が強く、事前アポイントがないと見れない、入れないブースが非常に多い、ということだ。今回の取材の中にも、アポをとって入ったがそこで撮った写真などはメモ用なので外に公開できない、という企業の例がいくつかある。
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