PCを使ってコア キューブを自由に動かすプログラムを自作できるソフト「ビジュアルプログラミング」も無料公開された。動作環境はmacOS 10.3以上、Bluetooth 4.0対応のMac。田中さんは「工作生物ゲズンロイド」を遊んで刺激を受けたユーザーから「toioとパソコンを使ってプログラミング楽しみたい、学びたいという反響が多く返ってきたことから、オープンソースのソフトウェアを元にしてtoioオリジナルのビジュアルプログラミングを製作した」と説明している。
プログラムの製作はMacのWebブラウザ上でブロックをドラッグ&ドロップ操作でつなぐだけ。Bluetoothで接続したコア キューブに転送すればプログラム通りに動く。視覚的にプログラムの基本を学べる。
小番さんによると、コンテンツクリエーターの目線から見ても、toioは多くの可能性を秘めたプラットフォームだという。改良されたコントローラー、toioリングは6軸センサーでモーショントラッキングの精度が向上したことで、リングをハンドルに見立ててコア キューブを操作できるなど新しいゲームを作る可能性が広がった。
「GoGoロボットプログラミング」 のエンタくん、コロンちゃんにラグくんのように、toioコア キューブの上にブロックを乗せれば愛嬌のあるキャラクターに早変わりする。せっかく顔のあるキャラクターが生まれたので、この道をさらに開拓しない手はないだろう。
田中さんは、SIEで20年以上コンテンツ制作に携わってきた小番さんと出会い、「toioで作りたかったインタラクティブなエンタテインメントの可能性が広がった」と話す。「SIEの中で多くの仲間の仕事や考え方に触れると、toioの今後の進化を考える上で取捨選択すべきポイントや、ビジネスを展開していく上で大切なハートの部分がよく見えるようになりました。その成果はブラッシュアップされたtoioの全体に、見えないところも含めて反映されています。これからまだまだ未知の可能性が引き出せると確信しています」(田中さん)
今後、toioはプログラミング教育の場でも活躍する機会が増えそうだ。子ども・小学生のためのプログラミング・ロボット教室を展開するLITALICOワンダーでは、今年の春からtoioを使ったワークショップ「Spring Labo」を開催する。ほかにもSIEには様々な教育機関や学校からtoioを教材として使いたいという問い合わせが寄せられているという。
小番さんは、今後もtoio専用タイトルの幅を広げていきたいと意気込む。現在はユーザーの対象年齢を子どもとしているが、「親子で一緒に、夢中になって遊んでもらえるコンテンツを増やしたいと思います。プレイステーションシリーズとはまた一味違う遊び方を発見できるでしょう」(小番さん)
toioの生みの親である田中さんは、「ソニーグループの中でインタラクティブ・エンターテインメントを扱う最高の環境でtoioが鍛え上げられている実感を得ている」という。「SIEの中にはユーザー、クリエーターの創造性をリスペクトする文化があります。今後もクリエーター同士のネットワークを生かしながら、力を合わせて新しい楽しみ方をご提案していきたいと思っています。ユーザーの皆様がずっと長く遊べるプラットフォームとしてtoioを育てたい」と意気込みを語ってくれた。
SIEと合流した後も、toioのコンセプトは一切ブレていなかった。プレイステーションのように、toioが世界へ羽ばたく未来が来るのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR