ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >
ニュース
» 2019年04月26日 19時31分 公開

ドコモ、19年度は減収減益予想 新プランが影響 「本当にトク?」疑問解消で挽回へ (1/2)

NTTドコモの2018年度の連結業績は堅調だったが、19年度は分離プラン「ギガホ」「ギガライト」を出した影響で減収減益を見込む。料金プランは消費者から「本当にトクなの?」との声もあるが、メリットの訴求に努めて普及を図る。通信以外の収益基盤も強化し、早期の業績回復を目指す

[濱口翔太郎,ITmedia]

 「2019年度を業績の“底”にして、できるだけ早期の回復を目指す」――。NTTドコモの吉澤和弘社長は、4月26日に開いた18年度(17年4月〜18年3月)の通期決算説明会でこう話した。18年度の業績は堅調に推移したが、“値下げ”したプランを6月にリリースする影響で19年度は減収減益を想定。今後は金融など非通信事業を強化し、業績をいち早く18年度の水準に戻すよう努力していくという。

photo NTTドコモの吉澤和弘社長

 ドコモの18年度の連結業績は、売上高は前年度比1.7%増の4兆8408億円、営業利益は2.7%増の1兆136億円。最終利益は、かつて提携していた印Tata Sonsから受け取った仲裁裁定金を前年度に計上した反動で、18.3%減の6573億円だった。

 主力の通信事業では、携帯電話の契約数が3%増の7845万契約に増加。解約率は0.08ポイント減の0.57%となり、格安スマホが普及した中で一定の成果を示した。金融事業では「dポイントクラブ」の会員基盤を強化する方針が奏功し、同会員の数は7%増の7015万人に伸びた。うち約1000万人は他キャリアの契約者という。

photo NTTドコモの19年度業績予想

新プランの影響で19年度は減収減益に

 一方、19年度の通期業績予想は、新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」を6月にリリースする影響で、売上高は4兆5800億円(5.4%減)、営業利益は8300億円(18.1%減)、最終利益は5750億円(13.4%減)と減収減益を見込む。

 新プランは、通信料金と端末代金を分離させた“分離プラン”。端末の購入代金をドコモは負担しない代わりに、その他の部分でメリットを提供するもので、19年度は顧客還元策に約2500億円を投資する。

 例えば、ギガホは通信容量が上限(月間30GB)に達した後も送受信1Mbpsで通信可能。ギガライトは、データ利用量に応じて月額料金が変わる仕組みで、特に1GB程度のライトユーザーは料金が過去のプランから4割ほど安くなる。

photo 新プランと旧プランの比較

総務省の考えに沿うも、消費者からは疑問の声

 ドコモがここまでの“痛み”を伴ってまで新プランを出す理由は、総務省による「シンプルかつ公平な料金体系を取り入れることで、消費者にメリットを提供すべきだ」という考えに従ったためだ。

 だが新プランの発表後、ネット上では「本当に得なのか」などと疑問を呈する声も出ており、消費者から高い支持を得るには至っていない。

 吉澤社長の元にもこうした声は届いているといい、「いろいろと誤解されているが、新プランは基本料、ISP(ネット通信)、パケットパックがセットになったもの。8割のユーザーの料金は3割以上安くなる」とあらためて説明。

 「3親等以内の親戚同士は『ファミリー割引グループ』として安くなる仕様にしたが、該当していることに気づいていない方もいる。家族同士で通信容量を分け合う仕組みを廃止したが、『パケットのシェアをしないとグループに入れない』と考えている方もいる。こうした誤解をなくすためにPRをもっと進めたい」(吉澤社長)と語った。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.