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カシオが「G-SHOCKスマート」に本気 20年度に発売、売上100億円目指す

» 2019年05月15日 19時31分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 カシオ計算機は「G-SHOCK」ブランドのスマートウォッチ、通称「G-SHOCKスマート」を2020年度に投入する。5月14日に行われた決算説明会で明らかにした。

【訂正:2019年5月16日12時10分更新 ※カシオ計算機が発売時期を変更したため、記事タイトルおよび該当箇所を修正しました】

 カシオの2019年3月期(2018年4月〜2019年3月)通期連結業績は、売上高が2981億円(前年比5.3%減)、本業のもうけを示す営業利益は302億円(同2.3%増)の減収増益だった。デジタルカメラ事業からの撤退(前年の売上高123億円)などが重しとなったが、主力の時計事業は収益性の高いモデルを中心に好調に推移。G-SHOCK初号機の系譜に連なる「5000シリーズ」初のフルメタル仕様モデル「GMW-B5000」が牽引した。

G-SHOCK初号機の系譜に連なるフルメタル仕様モデル「GMW-B5000」シリーズ

 同時に発表された中期経営計画(19〜21年)では、「強いビジネスモデル」というG-SHOCKを強化しつつ、いまだ「ポジションが確立できていない」スマートウォッチ分野に打って出る方針を示した。計画では、世界的な健康意識の高まりを背景にスマートウォッチは21年に2兆円市場に成長すると予測(18年は約1兆円)、G-SHOCKスマートも21年度に売上100億円、G-SHOCKシリーズ内の構成比1割という目標を設定した。「堅牢性を軸としたスマートウォッチのデファクトスタンダードを獲得する」と意気込む。

中期経営計画の資料。21年度にG-SHOCKシリーズ内の構成比で1割、売上100億円を目指す
G-SHOCKスマートにより、G-SHOCKはヘルスケアやスポーツの領域まで市場を拡大する

 カシオは16年に米GoogleのOSを採用した初のスマートウォッチ「WSD-F10」を投入。翌17年の「WSD-F20」ではGPSを内蔵し、アウトドアユーザー向けの「PRO TREK Smart」ブランドを冠した。今年1月に発売した第3弾「WSD-F30」では、初めて有機ELディスプレイを採用した他、本体幅を3.9ミリ削減するなど小型化を図っている。

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