で、見た目的にGR IIIはGR IIのマイナーチェンジかなと思っていたら、けっこう違うのである。予想以上に中身が進化し、予想以上にストイックになってたのだ。
イメージセンサーは約2400万画素のAPS-Cサイズ。GRIIの約1600万画素からぐっと増えた。これは今のAPS-Cサイズセンサーのトレンドが2400万画素なので順当な進化だ。
GRは28mm相当の広角単焦点なので、ちょっと広すぎることもある。そういう時のためにクロップモードが用意されている。それをFnキーに割り当てればボタン一つで28mm→35mm→50mmと切り替わる。
画素数が増えた分クロップしたときの実用性が上がった。35mmクロップ時で約1600万画素弱、50mmクロップ時で約800万画素弱。1600万画素相当あれば十分に実用的……というかGR IIと同じ画素数なわけであるから問題ない。
28mm相当と35mmクロップの差はこんな感じ。いつものガスタンクで。コントラストがちょっと弱そうに見えるのは、天候の関係で、大陽に薄く雲がかかっちゃってたから。
光学ズームはなくても、気軽にクロップすればよいのだ。
注目はボディ内手ブレ補正を搭載したこと。ボディをGRIIより小さくしてボディ内手ブレ補正を入れたってのがすごい。
夜のスナップにも良い。
GRは日常的に持ち歩いてはっと思った瞬間を切り取るためのカメラなので手ブレ補正は重要だ。
電源オフ時にGRを振ると中でレンズが揺れる音がするが、これはペンタックスの手ブレ補正の特徴なので気にしなくていい。
さらに起動が速いので、さっと取り出してしゅっと撮れる。公称で約0.8秒。使ってて体感的に早いと感じるレベルだ。
AFも像面位相差とコントラスト検出のハイブリッドになり、快適になった。これは良い。
タッチAFもレスポンスが良いので、さっと電源を入れて合わせたいところにさっと触れて撮る一連の操作が気持ちよい。「スナップシューター」を突き詰めたGRならではって小気味良さだ。
撮影最短距離もぐっと短くなった。
GR IIは標準でレンズ前から30センチ、マクロモードで10センチだったが、GR IIIは標準でレンズ前10センチ、マクロモードで6センチとぐっと寄れる。
ただ、マクロ時はフォーカスの合う距離が6〜12センチに限定されるので注意。
ISO感度はISO100から最高で10万まで。なんと10万とは、まるでペンタックスの一眼レフみたいだ、というか、今はペンタックスもリコーなんだけど。
例によって高感度時の比較を。ISO102400までとはいえ、実用レベルではISO12800が上限で、できればISO3200まで抑えたいってところか。
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