ヤフーは9月12日、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOを買収する方針を発表した。10月上旬をめどに株式公開買い付け(TOB)を実施し、連結子会社化を目指す。ZOZOは12日、前澤友作氏が同日付で代表取締役社長を退任し、澤田宏太郎取締役が後任に就く人事も発表した。
ZOZOはヤフーのTOBに賛同するとし、36.76%の株式を保有する筆頭株主の前澤氏は、その大半の株式(30.37%)を売却するとしている。TOBにより、ヤフーは最大で50.1%の株式を取得し、ZOZOの上場は維持する方針。
ヤフーはZOZOを傘下に収めることで、EC事業を強化する考えだ。ヤフーは「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」などを展開し、特に中高年齢層のユーザーを多く抱えるのに対し、ZOZOTOWNは若年層のユーザーが多い。連携により、相互送客を狙う。
ヤフーは今秋、新しい通販サイト「PayPayモール」を立ち上げる予定。同サイトには、ZOZOTOWNに出店している企業が出店できる仕組みを設ける。ZOZOは、ZOZOTOWNにモバイル決済サービス「PayPay」の導入などで、さらなるユーザーの獲得を見込む。
この他、ヤフーのEC事業と、ZOZOの古着通販サイト「ZOZOUSED」、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」などとの提携も検討していく。
一方、ZOZOの前澤友作氏は12日付で代表取締役社長を退任。同社によると「最適な後任者に経営を託すため、(前澤氏が)辞任する意向を表明した」という。前澤氏はZOZOとの契約関係はなくなるが、今後も創業者として同社のイベントなどには参加するとしている。
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