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ソフトバンクG、上半期は営業赤字156億円 WeWork株の価値低下、ビジョンファンド事業で5700億円の損失

» 2019年11月06日 18時16分 公開
[ITmedia]

 ソフトバンクグループ(SBG)が11月6日に発表した2020年3月期上半期(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期からほぼ横ばいの4兆6517億円、営業損益が156億円の赤字(前年同期は1兆4207億円の黒字)、最終利益が49.8%減の4216億円だった。

photo ソフトバンクグループの2020年3月期上半期の連結業績

 「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)の投資先である、コワーキングスペース「WeWork」運営元の米The We Company(We社)とその関連会社3社など計25銘柄の公正価値が下落し、投資の未実現評価損失を1兆1276億円計上したことが響いた。

 We社は8月に米証券取引委員会にIPO(新規株式公開)を申請したが、公開したIPO申請文書によって、19年上半期に約9億400万ドル(979億円)の純損失を計上していることが発覚。創業者であるアダム・ニューマン氏の薬物使用疑惑なども取り沙汰され、同氏は9月24日にCEOを辞任。We社はIPO申請を9月30日に撤回した。

 We社以外の投資先では、インドのホテルベンチャーOYOの公正価値は上昇したものの、ライドシェア大手の米Uber Technologiesは下落。SVF単体で5726億円のセグメント損失を計上した。

photo ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業のセグメント業績

 その他の主要セグメントの業績は、ソフトバンク事業の売上高は2兆3733億円(6.5%増)、営業利益は5609億円(7.0%増)。米Sprint事業の売上高は1兆7351億円(4.9%減)、営業利益は1025億円(47.0%減)。英ARM事業の売上高は885億円(3.4%減)、営業損益は268億円の赤字(1412億円の黒字)だった。

個別決算に4977億円の評価損計上

 SBGは同日、We社への投資に関連し、20年3月期の個別決算に4977億円の関係会社株式評価損を計上する見込みであることも発表した。We社の上場延期を踏まえ、9月末時点でのWe社の公正価値を反映させたため。

 SBGはWe社に計約95億ドル(約1兆308億円)の金融支援を行うことで合意しており、これらの個別決算への影響は分かり次第開示するとしている。

photo ソフトバンクグループによる発表

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