北國銀行(石川県金沢市)は11月21日、同行のオープン勘定系システムの稼働基盤に「Microsoft Azure」を採用すると発表した。日本マイクロソフトによると、フルバンキングシステムのパブリッククラウド環境での実装は国内初の事例という。2021年の稼働を目指す。
同行は2015年1月から、Windows Server、SQL Serverを基盤にしたオープン勘定系システム「BankVision」(日本ユニシス製)を導入している。今回、オンプレミスのBankVisionを、Microsoft Azure(IaaS)上へ移行させることを決めた。
従来、銀行の勘定系システムは耐障害性などの観点からメインフレーム上で構築するケースがほとんどだった。クラウドサービスが市場に浸透する中で、北國銀行は経営の効率化、自行での開発スキル向上、フレキシブルな環境変更、データ活用基盤の実現などを目指し、勘定系システムを含めた自行システムの全面クラウド化を進める考えだ。
BankVisionのAzure上での稼働と並行し、Azure上でのデータ活用プラットフォームの実現に向けた検討を行う。オープンAPIを通じて入手したデータや、コアバンキングのデータをクラウド上で一元的に管理・分析できる仕組みを目指す。
また、よりよい金融サービスの実現や、銀行経営の効率化のため、勘定系システムをはじめとした銀行システムで、コンテナやPaaS技術などの活用も検討する。
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