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直射日光に負けないLEDディスプレイ、JDIが開発

» 2019年11月28日 15時35分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ジャパンディスプレイ(JDI)は11月28日、次世代ディスプレイの有力候補とされるマイクロLEDディスプレイの試作品を公開した。1.6インチで3000カンデラの輝度を実現し、一般的な液晶ディスプレイより10倍近く明るい。「直射日光が当たる場所でも使える」(同社)という。

3000カンデラ/平方メートルの明るさを持つマイクロLEDディスプレイ試作品

 微細なLEDチップが自ら光を発する自発光ディスプレイ。世界で唯一、赤色GaN(窒化ガリウム) micro LEDの技術を持つ米gloのマイクロLEDチップを使い、JDIのLPTS(多結晶低温ポリシリコン)バックプレーン技術と組み合わせた。「輝度や色再現性の高さ、視野角の広さなど、LEDチップの性能を引き出せた」(JDI)。画素数は300×300(×RGB)ピクセルで、精細度は265ppi。視野角は178度。

 現在は製造技術の開発に取り組んでいる段階。量産時期については「明確には決めていない」として明言を避けた。

 試作品は、12月4日から幕張メッセで開催される「第29回 液晶・有機EL・センサ技術展 ファインテック ジャパン2019」に参考展示する。

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