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Uberの共同創業者で前CEOのカラニック氏が取締役を退任「人生の一部だった」

» 2019年12月25日 07時22分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Uberは12月24日(現地時間)、共同創業者で前CEOのトラビス・カラニック氏が12月31日付で取締役を辞任すると発表した。カラニック氏は今後、新たな事業と慈善活動に専念する。

 カラニック氏は発表文で「Uberは過去10年間、私の人生の一部だった。10年経ち、上場した今が、自分の事業と慈善活動に専念するのにふさわしいタイミングだ。(中略)取締役会、ダラ(現CEOのコスロシャヒ氏)、Uberのチームがミッション推進のために行ったすべてに感謝する」と語った。

 コスロシャヒCEOは「トラビス・カラニック氏がUberで行ったほどのことを成し遂げた起業家は希有だ。トラビスのビジョンと粘り強さ、取締役としての専門知識の深さに非常に感謝している」と語った。

 カラニック氏はUberを世界規模のサービスに育てたことで評価されたが、一方で同社のアグレッシブ過ぎる企業文化やセクハラ問題の放置などで批判され、2017年8月にCEOを退任して取締役に留まった

 kalanik トラビス・カラニック氏(左)とダラ・コスロシャヒ氏(2017年8月の全社集会)

 カラニック氏は昨年3月に自身の投資ファンド10100で新興企業City Storage Systems(CSS)を買収し、同社のCEOに就任した。

 CSSは不動産を購入して食品や小売りサービス向けに再開発する事業を行っており、Uber Eatsもパートナーの1社だ。

 kitchen Uber Eatsも提携先だ

 カラニック氏は11月から数回にわたって保有していたUberの株式を売却しており、米Financial Times(リンク先は要購読)によると、12月23日付のSEC文書で報告した売却で、全ての株式を手放したことになるという。

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