「インターネット税はデマ」と総務省 ユニバーサルサービス制度の見直し案を誤解か
総務省がインターネット税を導入する——そんなうわさがネット上で話題になっている。ITmedia NEWSが問い合わせたところ、総務省は「デマ」と切り捨てた。
うわさは、総務省が5G移動通信システムの回線維持のため、ネット利用者から1人1000円を徴収する制度を検討しているというもの。
発端は1月20日付の新聞報道で、「総務省が5Gシステムの基盤である光ファイバー回線の維持のために負担金制度を作り、2020年代半ばには通信料に上乗せする形でネットユーザーから徴収する」という内容だった。
Twitterでは22日朝ごろに「インターネット税」がトレンド入り。新聞報道には「1人1000円を徴収する」という具体的な記載はなかったが、尾ひれも付き、「ネットユーザーから1000円を徴収する」というツイートが見られるようになった。
総務省はITmedia NEWSの問い合わせに対し、「報道を見て困惑している。ネットユーザーから1000円徴収するといったネットのうわさは、どこから出たのかも疑問」と答えた。さらに「5G網の整備、維持に向けた資金確保」という報道も間違いであるという。
ユニバーサルサービス制度の見直しを誤解か
一部の報道がソースとしたのは、総務大臣の諮問機関「情報通信審議会」が19年12月17日に開催した定例会議の資料で、内容はユニバーサルサービス制度の見直しについて検討したというものだ。ユニバーサルサービス制度とは、生活に最低限必要とされる加入電話(公衆電話、緊急通報含む)を人口の少ない地方でも維持するため、電話サービスを提供している通信事業者から負担金を徴収し、設備を維持するNTT東日本・西日本に交付する制度。多くの通信事業者は「ユニバーサルサービス料」として通信料に上乗せし、間接的にユーザーから徴収している。1人あたりの負担額は月額2円程度だ。
しかし近年は加入電話の契約数が減少し、負担金の確保が難しくなっている。このため情報通信審議会では、将来的に家庭用光ファイバー回線を含む「ブロードバンド」をユニバーサルサービスの対象とする見直し案について検討し始めた。中長期的には通話、データ通信を区別せず、生活に「不可欠なサービス」をユニバーサルサービスとする考えだ。
発端となった新聞報道では、光ファイバー回線を「5Gの基盤」と説明。5G網の整備に向けた資金確保という誤解を広げる結果になった。また一部報道にある「春に有識者会議を立ち上げる」「20年代半ばから徴収を始める」といった内容について総務省は「まだ決まったことは一切ない」と否定。「5Gの回線整備を主眼に置いたものでもない」としている。
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