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ポケモンGOのテストイベント、問題はプレイヤーへの“サプライズ”にある

» 2020年02月07日 00時05分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 スマートフォンゲーム「Pokemon GO」(ポケモンGO)で2月4日、テスト的なイベント「スポットライトアワー」が行われた。ネット上の評価はいまひとつ。理由はいくつも考えられるが、明らかな問題はプレイヤーへのサプライズのやり方を誤ったことだろう。

 スポットライトアワーでは、イワークが普段より多く、ただしコミュニティ・デイよりは随分少ない程度で出現した。ゲーム画面では、ニアバイ(付近にいる野生のポケモンを表示する機能)に数体出てくるレベルで、事前の期待が大きかった分、落胆したプレイヤーが多かった。

当日のニアバイ

 ただ、このイベントで恩恵を受けるプレイヤーは少なくない。色違いの出現率は上がっていたとみられ、Twitterなどでは発見報告が相次いだ。同時刻にはイワークのレイドバトルも増え、強い個体をゲットできるチャンスだった。最近ポケモンGOを始めてイワークを進化させるアメがほしい人、まだ色違いを持っていない人にとってはキャッチアップの良い機会。また、イワークは「GOバトルリーグ」の開始で注目が集まっている対人戦でも活躍するポケモンだ。スーパーリーグやハイパーリーグ向けの個体を探している人にとってもありがたい機会となっただろう……事前に知っていれば。

Twitterでも注目を集めたイワーク

 平日の1時間とはいえ、特定のポケモンが多めに出現するのは貴重な機会だ。そのために予定をやりくりする人もいる。しかし、当日に欲しいポケモンが出てくると分かっても、できることには限度があり、参加できなければ不満だけが残ってしまう。特定のポケモンにフォーカスしたイベントで、サプライズのために対象のポケモンを非公開とするのはナンセンスでしかない。

 サプライズのデメリットはそれ以外にもある。出てくるポケモンが分からなければ、誰でも自分にとって都合の良い予想をして期待値を上げる。それが普通だ。当日までのTwitterを振り返ると、海外限定ポケモンという予想の他、レアな「フカマル」「リオル」という意見、直前の「旧正月イベント」で入手できなかった「チラーミィ」や「ダルマッカ」など、それぞれ予想と称して希望を述べている。サプライズというからには、誰もが驚き、喜ぶポケモンが出てくるはず、と思うのは当然だ。

 イワークのように、コミュニティ・デイの対象にならず、登場してから時間も経ってはいるものの、人気や実力のあるポケモンは多い。そうしたポケモンにスポットライトを当てるイベントは、新規勢のみならず、PvP勢などもありがたい。平日の夕方に1時間だけという点も悪くない。参加できればうれしいが、仕事や家事で参加できなくても大きな差がつくとは思わない。

 例えば、1月中にこんな告知があったらどうだろう。

 2月4日に「スポットライトアワー」開催。コミュニティ・デイの対象にはならなかったけれど、実力のあるポケモンにスポットを当てます。今回の対象ポケモンは「イワーク」。普段より少し多めに出現して、色違いの確率もアップ。GOバトルリーグで金色の「ハガネール」を使ってみよう。

 参加したい人たちは参加する努力をして、興味のない人たちは最初からスルー。そんなイベントがあってもいい。

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