この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「メインフレームからGoogle Cloudへのマイグレーションサービス強化へ、GoogleがCornerstone Technology買収を発表」(2020年2月20日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Googleが、マイグレーション支援ベンダーのCornerstone Technologyを買収したことを発表しました。
Cornerstone Technologyは、顧客の既存システムの分析やコンバートを通じて、レガシーシステムからモダンなシステムへのマイグレーション支援を行うベンダーです。
具体的には、システムに関する多様な情報を収集したうえでマイグレーションのロードマップを作成。さらに同社独自のツールによって、あらゆるプログラミング言語から別のプログラミング言語へアプリケーションをコンバート、同時にデータベースもコンバートを実現。そのうえでメインフレームなどからアプリケーションとデータを新しいプラットフォームへ自動マイグレーションしていく、というもの。
その過程では顧客向けにPoC(Proof of Concept:概念実証)のためのデモシステムなども構築し、実現可能性を顧客と確認しつつ進めていく手法をとっています。
Googleは同社の買収により、メインフレームからGoogle Cloudへのマイグレーションサービスを強化すると、次のように説明しています。
Cornerstone brings a wealth of experience and innovative solutions to our portfolio of products and services that help customers modernize their infrastructure and applications. Their capabilities will form the “cornerstone” of our mainframe-to-GCP solutions, and customers are able to take advantage of these new capabilities now through our Professional Services Organization and our partner network.
Cornerstoneは、豊富な経験と革新的なソリューションを私たちの製品およびサービス群にもたらし、顧客がインフラとアプリケーションをモダナイズする支援を行います。こうした彼らの能力はメインフレームからGoogle Cloud Platformへ移行するための要石(コーナーストーン)となり、顧客はプロフェッショナルサービスとパートナーネットワークを通じてこれら新サービスを利用できるようになります。
Googleは以前にも増してエンタープライズ向けのソリューション強化に努めており、そのためのリストラを含む組織改編なども伝えられています。
Conerstoneの買収は、メインフレームをターゲットにするという同社の目的のまさに核心的な方向性にあるサービス強化を実現するだけでなく、エンタープライズ分野に強い人材を社内に取り込める、という面も大きいのではないかと考えられます。
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