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AIを全社導入した日本企業は16.0% 19年から微増 製造業の品質管理などで活用進む

» 2020年05月14日 12時34分 公開
[ITmedia]

 IT専門調査会社のIDC Japanは5月13日、日本企業のAI活用状況に関する調査結果を発表した。AIを全社的に利用している企業は前年比3.7ポイント増の16.0%、AIを利用していない企業は同4ポイント減の8.2%で、同社は「企業のAI導入率はおおむね上昇している」とみている。

 また、全社での利用には至っていないが、部門単位で利用している企業、PoC(概念実証)中の企業、導入に向けて調査中の企業などもみられた。

photo 日本企業でのAIの利用状況

最多の用途は品質管理

 AIを導入済みの企業に用途を聞いたところ、最多だったのは品質管理(15%)。基準を満たさない製品を検出する目的などで、製造業での利用が進んでいるという。

 以下、「ITオートメーション」(13.4%)、「高度なプロセスオートメーション」「自動顧客サービスエージェント」(ともに10.0%)と続いた。

photo 日本企業のAIの利用目的

 回答があった用途は上記の他、貨物管理、不正行為の分析、車両の管理、診断や治療、営業の自動化など計16種類。同社は「DX(デジタルトランスフォーメーション)による企業変革を通して、AIが広い分野で採用された結果」と推測している。

 AI導入時の課題については「IT環境が複雑になる」(17.0%、前年比2.8ポイント増)、「スキルと人材が不足している」(11.5%、同7.3ポイント増)といった意見が出た。

 同社は「AIの活用が企業全体で進み、事業活動とより深く関係したことで、AIの継続利用に関する課題が浮き彫りになった」としている。

 調査は2020年3月に実施。経営層やIT管理者にアンケートを行い、524社から有効回答を得た。

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