ドナルド・トランプ米大統領のツイートに、米Twitterが初めてラベルを追加した。ツイートは、選挙における郵送での投票は不正を防げないと主張するものだ。「カリフォルニア州知事は同州に住んでいる何百万人もの人々に投票用紙を送っている」という。
「Get the facts about mail-in ballots(郵便投票についての事実を把握しよう)」という青いラベルをタップ(クリック)すると、「トランプは郵送投票が有権者詐欺につながるという根拠のない主張をしている」という米CNNの解説が表示される。「カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が新型コロナウイルス対策の一環として郵送投票を採用すると発表した後、トランプ大統領は有権者詐欺の可能性について主張した。CNN、Washington Postなどによると、こうした主張は根拠のないものだ。専門家は郵送投票が詐欺につながることは非常にまれであると説明する」郵送投票は、オレゴン州、コロラド州、ワシントン州などで既に実施されている。
Twitterは今月11日、新型コロナウイルス関連の誤情報投稿にラベルを付けると発表した。
トランプ氏はこれまで、金正恩氏をロケットマンと呼ぶツイートや議員を差別するようなツイートを投稿するなど、たびたび物議を醸しているが、Twitterは同氏のツイートを削除したりラベルをつけたりしたことはなかった。
Twitterは米CNBCなどに対し、問題のツイートは「投票プロセスに関する誤解を招く可能性のある情報が含まれているため、郵送投票に関する追加情報を提供するためにラベルを付けた」と語った。
一方、トランプ氏が何度も投稿している元議員のジョー・スカボロー氏が補佐官のロリ・クラウスティス氏を殺害した可能性があるというツイートは、故クラウスティス氏の夫がTwitterのジャック・ドーシーCEOに書簡で削除を依頼しても削除されていない。
これについてTwitterは米Foxnewsなどに対し、「遺族の方々がこれらのツイートによって苦痛を感じていることに対して大変残念に思っている。(中略)今後こうした問題に効果的に対処できるよう、ポリシーを変更していく」としたものの、本稿執筆現在、問題のツイートは削除されていない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR