ITmedia NEWS > AI+ >
ニュース
» 2020年05月28日 12時48分 公開

ワイヤーで手指引っ張り、バーチャル物体の感触再現 カーネギーメロン大学、「Wireality」開発Innovative Tech

肩と手をワイヤーでつなぎ、そのテンションを調整することで仮想物体を認識する仕組み。

[山下裕毅,ITmedia]

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 カーネギーメロン大学の研究チームが開発した「Wireality」は、肩から伸びるワイヤーを手首や指に結び付けて力覚(フォース)フィードバックを起こすことでバーチャル空間内のオブジェクトを触った感触を再現する、モジュール式ウェアラブルデバイスだ。

photo バーチャルオブジェクトの触覚をWirealityで再現している様子

 装置を肩の上に固定し、そこから伸びるワイヤーを手や手首に取り付けて使う。装置内には数本のリールが並び、ワイヤーを個別にコントロールして指や手にブレーキをかけ、力覚フィードバックを生成する。そして、Leap Motionでハンドトラッキングした情報と連動し、バーチャル空間内のオブジェクトとの接触時にワイヤーを制御して触覚をシミュレートする。

 肩に装着するリールは、ソレノイド付きのラチェットギア、スプールなどで構成。ワイヤーは軽量で丈夫なスチールケーブルで、指先に5本、手のひらに1本、手首に1本の計7本を用いる。着用者の肩から半径83cmが可動範囲。手に装着するパーツは快適さを重視し、手袋ではなくフィンガーキャップや面ファスナーストラップを使用する。プロトタイプの総重量は273g。

photo Wirealityのプロトタイプ

 この装置を用いることで、さまざまなバーチャル空間内のオブジェクトを触覚付きで操作できるようになる。例えば、壁や手すりなどの単純なオブジェクトから、ライオンの彫刻などの複雑なオブジェクトまで。バーチャルキャラクターと握手したり、肩に触れたりもできる。

photo (A)壁(B)手すり(C)ブロック(D)消火器
photo (A)ソファ(B)スピーカー(C)ライオンの彫刻(D)車
photo (A)タッチスクリーン(B)ボタン(C)レバー(D)ピアノ
photo (A)キャラクターとのハイタッチ(B)肩をなでる(C)握手(D)顔に触れる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.