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» 2020年06月05日 07時00分 公開

名刺サイズの超小型PC「ラズパイ」で遊ぶ(第21回):「圧倒的に速い」──ラズパイにOSをインストールする新ツール「Raspberry Pi Imager」 (1/2)

小さなマイクロコンピュータ「Raspberry Pi」(通称ラズパイ)で作る、自分だけのガジェット。今回は、公式から登場したOSインストールの新ツールを解説します。

[岩泉茂,ITmedia]

 これまでは「NOOBS」というツールを使って、ラズパイにさまざまなOSをインストールしてきましたが、2020年3月に「Raspberry Pi Imager」という新しいツールが公開され、今後はこれを使ってOSをインストールすることが推奨されるようになりました。今回はこのRaspberry Pi Imagerについて解説します。

インストール時にOSを指定する

 これまで使っていたNOOBSでは、ラズパイにmicroSDメモリカードを差して起動した後に、OSを指定してインストールしてきました。新しいRaspberry Pi Imagerでは、microSDメモリカードへの書き込み時にOSを指定してインストールすることになります。

 Raspberry Pi Imagerはラズベリーパイ財団のWebサイトからダウンロードできます。Windows版とMac版、Ubuntu版が用意されています。

photo ラズベリーパイ財団のWebサイトからダウンロードする

 Windows版のファイルサイズは20MB程度です。ダウンロードした実行ファイルをダブルクリックするとインストーラーが起動するので、指示に従って進めていきましょう。

photo インストーラーが起動するので指示に従って進めていく

 インストールが終了したらRaspberry Pi Imagerを起動します。初期画面はシンプルで、OSを選択し、書き込むためmicroSDメモリカードを指定したら「WRITE」を選ぶだけです。

 インストール用に選択できるOSは以下の通りです。

  • Raspbian
  • Raspbian(Other)
  • LibreELEC
  • Ubuntu

 この項目について紹介していきましょう。通常は一番上の「Raspbian」を選んでインストールします。その下にある「Raspbian(Other)」という項目ですが、こちらをクリックすると「Raspbian Lite」、「Raspbian Full」という2つのメニューが開きます。ラズパイゼロで軽量のRaspbianを使いたいときにはRaspbian Liteを、Rasoberry Pi 4などの高速に動作するラズパイであればRaspbian Fullを選択してもいいでしょう。

photo Raspberry Pi Imagerの初期画面
photo 「CHOOSE OS」を選ぶと表示されるOSのメニュー
photo ほかのバージョンのRaspbianもインストール可能

 LibreELECは音楽ファイルなどのマルチメディアコンテンツを扱えるOSです。以前の記事で「OSMC」については解説しましたが、同じようなことができます。

photo Raspberry Piの種類ごとにLibreELECのファイルを選んでインストールできる

 「Ubuntu」はLinuxのディストリビューションの1つです。第19回第20回で「Ubuntu Server」のインストール方法を解説しましたが、こちらでインストールできるのは通常版のUbuntuです。5月19日時点の最新LTS(Long Time Support)版OSは「Ubuntu 20.01 LTS」で、32ビット版、64ビット版(Raspberry Pi 2はインストールできない)の他、最小限のセットである「Ubuntu Core」も選べます。

photo Ubuntuのインストールメニュー

 Raspberry Pi Imagerを使ってmicroSDメモリカードにOSを書き込む時間ですが、RaspbianでもUbuntuでも5分程度で書き込みからベリファイ(エラーチェック)までが終了しました。Raspberry Pi Imagerのファイルサイズは大きくないため、ダウンロードしながらOSのイメージファイルを書き込んでいると思われますので、ネットワークの環境によっては時間がかかるかもしれません。

photo OSとmicroSDメモリカードを選んだら「WRITE」をクリックするとOSの書き込みが始まる
photo このメッセージが表示されたら書き込み終了

 なおUbuntuですが、書き込んだmicroSDメモリカードを差して起動しても、乱れた起動画面が表示されてしまい、何が表示されているのかまったく分かりません。

 第20回のUbuntu Serverのインストールでも紹介しましたが、microSDメモリカードのルートディレクトリにある「usercfg.txt」をメモ帳などで開いて、以下を記述しておきましょう。

hdmi_group=2
hdmi_mode=82
arm_64bit=1

 また「Use custom」を選ぶと、このメニューにないOSの書き込みも可能です。ラズパイをゲームマシンにする「RetroPie」や、第14回で紹介した「openmediavault」といった、別のOSをインストールする際に使うとよいでしょう。

photo フォルダを参照してOSイメージの書き込みができる
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