ITmedia NEWS >
連載
» 2020年06月16日 07時00分 公開

電子チケットで行列ゼロ! 米ディズニーランドの「スター・ウォーズ」エリアに見る、テーマパークのスマホ活用の未来テック・イン・ワンダーランド(2/3 ページ)

[宮田健,ITmedia]

ライズ・オブ・レジスタンスに込められた、アトラクション演出技術の集大成

 では、ライズ・オブ・レジスタンスの内容を見ていきましょう。このアトラクションではライドに乗り、以下の6エリアを巡ります。

  • 惑星バトゥーの街、ブラック・スパイア・アウトポスト(アトラクション外)
  • 森の中に隠されたレジスタンスの秘密基地(アトラクションエントランス&キュー)
  • レジスタンス秘密基地にあるスペースポート(アトラクションプレショー)
  • 宇宙に浮かぶスター・デストロイヤー(アトラクションプレショー/メインショー)
  • ブラック・スパイア・アウトポストへの期間(アトラクションメインショー/ライド終了)

 そして、ゲストがこれらの世界に“行って帰る物語”を楽しめるよう、ディズニーは工夫を凝らしています。

photo 実はこのアトラクション、オーディオアニマトロニクス(ロボット)の総数が非常に少ない。ただし数少ないオーディオアニマトロニクスの動きは目を見張るものがある

「行く物語」を丁寧に演出

 例えば、このアトラクションはライドに乗るまでの「プレショー」が非常に長いです。通常のアトラクションであれば、キューライン(行列)を経て、ちょっとした映像を使って説明が入り、そこからライドに乗るという手順を踏みます。しかしここでは、ゲストはキャスト(スタッフ)とともにライドまでの長めの通路を歩きます。通路の所々にはドアがあり、それをくぐるごとに視界が大きく変わるため、ゲストからは時にため息に近い歓声が上がります。

 ゲストはプレショー中に「輸送船」に乗り、敵の巨大宇宙船スター・デストロイヤーに入り込みます。これまでの旅を経てはじめて、やっとメインショーが始まります。

photo 舞台はいつの間にやらスター・デストロイヤー船内へ……ここに至るまでに体感できるストーリーが非常に素晴らしい!しかも、まだ冒険は始まってもいないのだ

 乗り物の仕組みは「プーさんのハニーハント」でもおなじみの、ライドが自走して複雑なルートをレールなしに移動する方式を採用しています。メインショーのスター・デストロイヤー内では、巨大な大砲から攻撃されるだけでなく、エピソード7〜9の悪役カイロ・レンから追いかけられるなどの冒険が待っています。

 このアトラクションには、エントランスを抜けるやいなやライドに乗せられ、すぐに動き出し、いきなり重要なシーンを見せられる――といった雑な要素はありません。テーマエリアとしての没入感を崩さないよう、ディズニー側はとても気を遣っているのです。

「帰る物語」ではエキサイティングな演出も

 「帰る物語」の演出はどうでしょうか。プレショーで非常に凝った形で「行く」を演出したからには、どうやって宇宙から惑星バトゥーに「帰る」かが課題になりますが、ディズニーは非常にクリアな答えを見せてくれています。

 ヒントは、日本でもおなじみの既存アトラクション、「スター・ツアーズ」と「タワー・オブ・テラー」。スター・ツアーズはゲストが乗る宇宙船が映像に合わせて揺れ、高い没入感を実現します。タワー・オブ・テラーはエレベーターのかごが自走し、それが上下に揺れる機構を採用しています。

 ライズ・オブ・レジスタンスでは、これらを組み合わせた動きを楽しめます。スター・デストロイヤー内にとどまったライドは、ギリギリのタイミングで脱出ポッドに乗り込み、惑星バトゥーへひとっ飛び……。詳細な仕組みはぜひ現地で体験してもらいたいのですが、まるで映画のような“帰還”が味わえます。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.