ここ最近、報道などで“迷惑系YouTuber”という言葉を聞く機会が増えている。
Twitterのトレンドワードを分析する「Yahoo!リアルタイム検索」によると、「迷惑系YouTuber」のツイート数は、7月上旬までは1日4〜5件程度。それが7月半ばから跳ね上がり、21日にピークを迎えている。
ツイートの詳細を調べると、このワードはほぼ、「へずまりゅう」という一人のYouTuberを指しているようだ。
山口県に住む彼がYouTubeを始めたのは2019年。当初は、県内の名所の観光案内や大食い企画など、問題のない動画を投稿していたようだが、あまり再生されなかったためか、内容が徐々に過激化。「凸」と称して有名YouTuberの自宅を突き止めてアポなしで訪れ、強引にコラボ動画の撮影を依頼したり、YouTuberの家族を無断で撮影するといった迷惑行為を繰り返し、そのたびに“炎上”して知名度や再生数を上げていった。
迷惑行為が警察沙汰になり、一般紙などで報道されたのは7月以降だ。愛知県内のスーパーで、会計前の魚の切り身1パックを食べる様子を撮影し、YouTubeにアップした動画が炎上。スーパーが警察に相談。7月11日に窃盗容疑で愛知県警に逮捕された。
その後、彼が新型コロナウイルスに感染していたことが発覚。感染後に山口県内各地を訪れた際、接触した人のうち2人が感染しており、山口県の村岡嗣政知事が17日の記者会見でへずまりゅうを名指しして接触者に注意喚起し、広く報道された。さらに20日には、愛知県の大村秀章知事が記者会見で、愛知県内で新型コロナウイルスに感染した7人がへずまりゅうと接触していたと発表し、これも広く報じられた。
これらの報道で彼は「迷惑系YouTuber」と呼ばれ、この言葉が流通していった。「迷惑YouTuber」のツイート数が最多だった7月21日は、大村知事が記者会見してへずまりゅうを名指しした翌日に当たる。
YouTubeで迷惑行為を配信する人は彼だけではない。以前から多数おり、たびたびニュースになっていた。
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