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3万円しない光造形3Dプリンタ、セットアップして印刷してみた3Dプリンタ買っちゃいました(1/3 ページ)

» 2020年07月30日 18時00分 公開
[松尾公也ITmedia]

 連載第1回は3Dプリンタの仕組みを解説しただけで終わってしまい、物足りなかった方もいたようだが、第2回でようやくセットアップを開始する。


 「これでテレワークを乗り切る」と断言して導入した3Dプリンタ。ごく限られた観測範囲内だが、すごい3Dプリンタのブームが起きている感じがする。3Dプリンタはプロセスに長時間を要することがデメリットだが、自宅に長時間いることで、それをマイナスとは感じなくなる。

 むしろ、完成を待ちながら仕事をしている数時間が楽しみな、ポモドーロメソッドならぬ3Dプリンタメソッドとかが生まれてきそうでもある。まあそれは冗談としても、人と会わない生活に張りというかゆとりというか、そういうのが生まれる。まあ、ずーっと音を出して仕事をしているのが近くにいると、「自分だけが働いている、働かされている感」が薄れるというのもある。

photo 導入して1週間も経っていない3Dプリンタ「ELEGOO MARS」は今も洗面所でテレワーク中だ

 さて、我が家に導入してから、まだ1週間も経過していない光造形方式の3Dプリンタ「ELEGOO MARS」の、初日のセットアップから印刷までの様子をレポートする。

最初の設定と買うものリスト

 ELEGOO MARS本体に付属するもので、取りあえず必要なものは次の通り。

  • 本体
  • ビルドプラットフォーム
  • レジンタンク
  • カバー
  • ACアダプター
  • マニュアル
  • USBメモリ
  • 六角レンチ
  • スクレーパー
  • ニッパー
  • 手袋
photo ELEGOO MARSの同梱物だが、マスクが見当たらないのは販売制限のため

 さらに、作りたい素材(色)のレジンと、洗浄用のIPA(イソプロピルアルコール)を用意する。さらに、容器を3種類。プリントで余ったレジンを戻すための、紫外線を防げる容器が1つ。

 プリントした立体物はIPAで洗浄する必要がある。そこにはまだ液体の状態のレジンが残っているからだ。光硬化レジンは紫外線に当たると固まるので、例えば日光を浴びるとそこが固まってしまい、意図しないゴミが生じてしまう。

 IPAによる洗浄はIPAを効率的に使うため段階を分けて2度行うので、それぞれ1つずつ、合計3つの容器も用意しておく。細部に入り込んだレジンを落とすために筆も必要。

 ぼくが用意した光硬化レジンは、メーカーのELEGOOが出している純正のもので、グレーで量は1000g。これが3499円だった。さらに、IPAが1000mlで1048円。洗浄用、保存用の容器はお勧めされていたものを100円均一ダイソーで入手。成果物を扱うためのトングも用意。まとめると次の通りだ。

  • 光硬化レジン
  • レジン保管用容器(使わなかった分をしまう)
  • IPA
  • 洗浄用容器×2
  • トング
  • UVランプ
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