ITmedia NEWS > STUDIO >
連載
» 2020年08月28日 07時00分 公開

ラズパイを無線LANルーター化する 〜ブリッジモード編〜名刺サイズの超小型PC「ラズパイ」で遊ぶ(第25回)

前回はラズパイを無線LANルーター化する方法についてご紹介しました。今回はブリッジモードでのアクセスに挑戦します。

[岩泉茂,ITmedia]

 自宅でインターネット回線を使っているなら、無線LANルーターを設置しているケースが多いでしょう。プロバイダーからレンタルしたり、家電量販店や口コミサイトで勧められた製品を手にした方もいると思いますが、そんな無線LANルーターをラズパイで手作りできることをご存じでしょうか。

 前回はラズパイを無線LANルーター化し、Wi-Fi対応デバイスをつなげる方法を紹介しましたが、自宅に無線LANルーターがすでに設置されている場合、違うネットワークアドレスで構築することになるのでファイルサーバなどを元のネットワークに接続していたデバイスにアクセスできなくなってしまいます。そこで今回は、同じアドレス空間に接続するよう、ブリッジモードで設定する方法について紹介していきましょう。

ラズパイ

 手順としては前回のやり方を踏襲すればOKですが、無線LANと有線LANをブリッジ接続するための「bridge-utils」が必要になります。また前回は「dnsmasq」でDNSを構成しましたが、今回はDNSの機能が必要ないのでインストールしません。

 手順は以下の通りです。

  • bridge-utilsのインストールと設定
  • hostapdのインストールと設定

 では追って解説していきましょう。

bridge-utilsのインストールと設定

 まずは下記のコマンドで、ブリッジにするためのツールをインストールします。

$ sudo apt install bridge-utils

 続いて「/etc/network/interfaces」の設定を変更します。

$ sudo nano /etc/network/interfaces

 と入力して設定ファイルを開いたら、以下の内容を最後の行に追記します。

auto br0
iface br0 inet dhcp
bridge_ports eth0 wlan0

 設定したら「brctl」コマンドで認識されているか確認します。

$ brctl show
bridge name     bridge id               STP enabled     interfaces
br0             8000.************       no              eth0
                                                        wlan0

 上記のように表示されれば認識していることになります。

hostapdのインストールと設定

 こちらについては前回の流れとほぼ同様ですが、設定ファイルにブリッジを使う内容を記述します。

$ sudo apt install hostapd

 このコマンドを入力してhostapdをインストールしたら、続いて、設定ファイルである「hostapd.conf」を標準エディタのnanoで作成します。

$ sudo nano /etc/hostapd/hostapd.conf

 今回の内容は以下のようになります。「bridge=br0」という項目を追加します。そのほかの項目については前回を参考にしてください。

interface=wlan0
bridge=br0 ←追加
driver=nl80211
hw_mode=b
channel=1
macaddr_acl=0
auth_algs=1
ignore_broadcast_ssid=0
ieee80211ac=0
wmm_enabled=1
ieee80211d=1
country_code=JP
ieee80211h=1
local_pwr_constraint=3
spectrum_mgmt_required=1
wpa=3
wpa_key_mgmt=WPA-PSK
ssid=raspi_bridge
wpa_passphrase=******

 Ctrl+x、「y」、Enterでファイルを保存します。続いてhostapdのデフォルト動作ファイルを編集します。

$ sudo nano /etc/default/hostapd

 前回と同様に、ここに表示された項目の中の「#DAEMON_CONF=""」を以下のように変更します。先頭の「#」も削除しておきます。

DAEMON_CONF="/etc/hostapd/hostapd.conf"

 hostapdですがマスクされており、ほとんどの場合自動的に起動しません。このため以下のコマンドを入力してマスクを外します。

$ sudo systemctl unmask hostapd
$ sudo systemctl enable hostapd
$ sudo systemctl start hostapd

 ここで「sudo systemctl status hostapd」と入力すると、サービスの起動を確認できます。

 設定が終了したので、ラズパイを再起動しましょう。

$ sudo reboot

 再起動すると設定したSSIDでアクセスポイントが見つかります。

ラズパイ 設定したSSID「raspi_bridge」が見えている

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.