ITmedia NEWS > STUDIO >
速報
» 2020年10月02日 09時34分 公開

Google、世界のニュースメディアに10億ドル提供へ 新コンテンツサービス「News Showcase」で

Googleが6月に年内立ち上げを予告していた“新しいニュース体験”「News Showcase」をまずはブラジルとドイツで開始した。この取り組みで同社は世界のメディアに3年間で10億ドル(約1000億円)出資する。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは10月1日(現地時間)、6月に予告していた“新しいニュース体験”を「Google News Showcase」(以下、「News Showcase」)として発表した。高品質なコンテンツを作成・キュレーションしてもらうために、世界のメディアにまずは向こう3年間で10億ドル(約1056億円)出資する。

 まずは同日、ブラジルとドイツのGoogle Newsで公開し、向こう数カ月で他の国々にも展開していく計画。

 News Showcaseは、まずAndroid版「Google News」アプリで表示され、間もなくiOS版でも提供する。将来的には「Discover」や検索結果にも表示する計画だ。

 showcase 1 Android版「Google News Showcase」

 スンダー・ピチャイCEOは、「News Showcaseはニュースメディアと読者の双方にメリットをもたらす新製品だ。(中略)読者は重要な記事についてより深い洞察を得られ、メディアはその過程で読者との関係を深められる」と語った。

 Googleに対しては、検索結果やDiscoverに記事の要約を表示することでメディアに読者を誘導せず、コンテンツを無料で利用しているという批判が高まっていた。欧州やオーストラリアなどの規制当局は、Googleに対し、メディアに対価を支払うよう求める訴訟を起こしている。

 News Showcaseでライセンスするメディアは、News Showcaseに表示させる“ストーリー”をキュレーションできる。つまり、Googleのアルゴリズムが表示する記事を選ぶのではなく、メディア側が読者に届けたいコンテンツを編集できる。表示形式として、記事とその関連記事、記事とそこで扱っている事象に対するタイムラインなど(上図参照)が選択できる。動画や音声を掲載することも可能だ。メディアにはGoogleがライセンス料を支払うだけでなく、メディアが関連記事などを掲載することにより、メディアサイトへの読者の誘導も可能になる。

 また、ペイウォール(サブスクリプションしないと記事を読めないようにすること)を設けているメディアが読者を増やすために、読者が一部の有料記事を読めるようGoogleが記事無料化の対価をメディアに支払う取り組みも行う。

 既にドイツ、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、英国、オーストラリアで約200社の主要なメディアと契約済み(日本については言及していない)。受賞歴のある全国紙の他、地域で重要なメディアが選ばれている。6月の段階では、「高品質なコンテンツを提供する一部メディアに対価を支払う」と説明していた。

 showcase 2 既にライセンス済みのメディア

 「Googleは、21世紀のジャーナリズムが生き残り、反映するのを支援することも、われわれの役割だと自認している」(ピチャイ氏)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.