「教科書は原則デジタル化を」平井デジタル担当相、文科相に提言 課題は
平井卓也デジタル改革担当相は10月6日の定例会見で、義務教育で使用する教科書を原則デジタル化するよう、萩生田光一文科相に提案したと明らかにした。
平井大臣によると、2日に開催された萩生田大臣とのオンライン教育に関する意見交換の場で提言。萩生田大臣からは「(実現に向け)前向きに検討したい」との返事があったと明かし、「デジタルファーストは時代の要請だという共通認識を持てた」と強調した。一方の萩生田大臣からは、生徒の学習データや学校での健康診断のデータを各生徒が個人で活用する条例改正に向けた提言があったという。
教科書のデジタル化完了に向けた具体的なスケジュールについては、「GIGAスクール構想の下、1人1台に端末が行き渡っているのが前提だ」として明言を避けたものの、「今のままでは、次の時代に中心となって活躍する人材を育てるのは難しい。早くデジタル化を進めたい」と話した。
普及に向けた課題は、デジタル端末の長時間利用による近視や斜視といった健康上の懸念だ。このため、「各教科等の授業時数の2分の1未満」の利用になるよう、文科省は2018年にガイドラインを定めた。児童や生徒の健康に配慮しつつデジタル教科書を活用していく方法については、文科省は7月に有識者会議を設置し、議論を進めている。「2分の1未満」の制限について平井大臣は「私からするとナンセンスだ」と批判した。
価格にも課題がある。デジタル教科書は1台の端末に複数の教科書をまとめられるため、持ち運びが楽になる一方、端末1台の価格が紙の教科書に比べて高価になる傾向があるという。平井大臣は「紙(の教科書)よりも高いのは考えられないので、何とかしたい」と述べた。
文科省が設置したデジタル教科書に関する有識者会議は、今年度内に中間報告をまとめる方針。また、全国の最大7割の国公私立小中学校にデジタル教科書を配備するため、2021年度予算の概算要求に52億円を計上している。
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