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“動かない電車”でテレワーク体験してみた 成田エクスプレスのグリーン車が15分100円 28日まで(2/3 ページ)

» 2020年11月27日 19時23分 公開
[石井徹ITmedia]

 グリーン車は椅子が合皮製で座り心地が良く、フットレストも備わっている。テーブルは大きく、モバイルノートPCとスマホ、飲み物を置いても余裕がある。もちろん電源も各席にある。室内照明は電球色のため、適度に休息をいれつつ、ゆったりと働くには適しているだろう。

通常は追加料金がかかるグリーン車も選べる。お得感は高いが、落ち着きすぎて眠くなりそうでもある
グリーン車のテーブル
各座席にコンセントが設置されている
短い6両編成で、グリーン車の席数は限られている。密を避けるなら普通車がおすすめ

 もともとが空港向けのビジネス特急なだけあり、普通車も2席+2席の配置となっている。各座席の占有面積も大きく、リクライニングも効くため、電車の座席とはいっても一般的なオフィスチェアよりも快適と感じた。コンセントは普通車も全座席に備えており、各座席の肘掛けに設置されている。

普通車の座席
照明は白系統なのでこちらの方が仕事に集中できそうだ

 テレワークに必要な通信は、JR東日本が提供する「JR-EAST FREE Wi-Fi」が無料で使える。E257系に元からある車内Wi-Fiで、バックボーンはWiMAX回線だ。実効速度は下り10Mbps以下とそれほど高速ではないが、メールやメッセージのやりとり程度なら十分こなせる。駅にとどまっているため、走行中よりも安定した通信ができていると思われる。

 車内環境はテレワークという趣旨もあり、黙々とPCに向き合っている人が多い印象。静かな車内にキーボードのタイピング音がカタカタと響いていた。

移動しないためドアは常に開放されている
行先表示は「臨時」となっていた

 座席での通話はできず、通話はデッキで行うよう案内される。電話には対応できるが、オンライン会議に参加して発言するのは難しそうだ。

【訂正:2020年11月27日午後10時 記事公開当初、「今回はコンパートメント席(個室)が開放されていなかった」としていましたが、今回の車両にはもともとコンパートメント席がなかったため記述を削除しました】

 車内はコロナ対策で換気を常に行っているため、エアコンの動作音は大きめだ。特に人口密度が高めなグリーン車はエアコンも強力に動いているからか、一般的なオフィス環境よりもノイズが気になる印象だった。ノイズキャンセリング付きイヤフォンなどを用意した方が仕事は捗りそうだ。

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