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「Apple Silicon Macで4K編集」は実用に足るか?新連載「動画編集実務で計るM1 Macの実力」(3/4 ページ)

» 2020年11月30日 07時27分 公開
[小寺信良ITmedia]

 M1のGPU性能はいくつかベンチマークの結果もあるようだが、ここではBlackMagic Designが提供する測定ツール「BlackMagic RAW Speed Test」の結果をご覧いただきたい。これは同社のRAWフォーマットに対してどれぐらいの解像度・フレームレートなら処理できるかを測定するものである。

photo 旧MacBook ProのCPU・GPU測定結果
photo 新MacBook AirのCPU・GPU測定結果

 旧MacBook ProではCPU・GPU共に問題なく処理できるのが1080/60P止まりだが、新MacBook Airでは4K/50Pまで可能になっている。特筆すべきは、M1のGPU性能である。GPUだけなら8K/50Pぐらいまでならリアルタイム処理できる可能性がある。エントリー機搭載のプロセッサとしては、桁外れである。

 メモリ使用量も見てみよう。一般的な用途では8GBでも十分という考察も見られるところだが、レンダリング中のメモリ使用量は12.36GBで、9.36GBのスワップが発生している。そもそも16 GBで足りてないともいえるが、8GBではそのぶんSSDへのスワップが多くなるので、パフォーマンスは落ちるはずだ。

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 ではSSD速度も測定してみよう。BlackMagic DesignのDisk Speed Testは、ドライブのスピードを計測し、各解像度とフレームレートに対して、リアルタイムでの録画・再生の可否をテストするものだ。

photo 旧MacBook Proの内蔵SSD測定結果
photo 新MacBook Airの内蔵SSD測定結果

 これは単純に数字を見たいただいた方が早いと思うが、旧MacBook Pro搭載SSDはリードとライトスピードが非対称で、ライトの方が少し速い。とはいえ4年も使っているので、多少の経年変化は考慮すべきだろう。一方新MacBook Air搭載SSDはリードとライトの差が少なく、だいたい2700MB/s以上、4K解像度の10bit/4:2:2ファイルでも、120pぐらいまで再生・録画できることになる。

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